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お悩み相談①喉が詰まる感じがする・痰が絡む

はじめに


こんな相談を受けました。

『家にいる時はなんともないのに、仕事に行くとなると喉がつまるような、痰が絡む感じ。
病院に行ったけど、特に何も言われず薬が変わったくらいだった。これって何なんでしょう?』

ふむふむ。飲み込みは悪くない、この症状が出る前に風邪をひいていたが、今はその症状以外何もない。しかも、仕事に行くと症状が出る…
きっとそれ『梅核気(ばいかくき)』だと思う。仕事でのストレスで気が滞っていること(気滞)が原因かな。

今回は、梅核気を含む気滞症状の原因と対策について書いていきたいと思います。

1.梅核気とは


東洋医学において梅核気とは梅干しの種が喉に引っかかっていると感じるような状態のこと。
喉に違和感や詰まった感じがする、痰が絡みやすいなどの症状があり、病院を受診しても異常なしと言われる事が多いよう。もちろん子供でも起きます。(場合によっては、喉の違和感などに病気が隠れている可能性もあるので、症状が継続する場合は受診してみてください)

2.起こる原因

ストレスが主な原因。ストレスによって自律神経が乱れることも原因の1つ。東洋医学では気滞とよばれる状態の時に起こりやすいです。
気滞とは気の巡りが悪くなり、滞っている状態のこと。
体全身に元気の源であるエネルギーの『気』が巡っていて、ストレスで気が滞ってしまうとさまざまな場所で不調があらわれてしまうと考えられているのです。
ちなみに梅核気は気滞の症状の1つ。喉は気が滞りやすい部位でもある。

3.気が滞る(気滞)とはどんな症状?

・喉の詰まり、息苦しさ(梅核気)
・食欲がない
・ゲップ、おならが多い
・痰がからむ
・胸が苦しい
・イライラしやすいなど情緒不安定になりやすい
・なかなか寝付けない
・頭痛や肩こり
・痛みが移動する

など。

4.対策は『気を巡らせること』

気が滞ってるなと感じたら、次のようなことがおすすめ!

○気を巡らせる柑橘系の食材を使う:みかん、グレープフフルーツ、きんかん、ゆずなど。
○香味食材を使う:セロリ、せり、ピーマンなど。
○気持ちを落ち着ける食材を使う:蓮の実、いわし、牡蠣、あさり、ジャスミン茶など。
○ストレッチやヨガなど体を動かす
○食欲がない時はアロマを使う:柑橘系がオススメ。

番外編:梅核気が薬膳と出会わせてくれた


薬膳を学ぶきっかけの1つは、私自身に梅核気の症状が起きたこと。

コロナ禍で仕事上とにかく厳しい制限の毎日。
食事は同居家族のみ、県外移動禁止、たとえ家族でも風邪症状があったら出勤停止、定期的な抗原検査…

神経が尖らせるような生活をしていかなければならない事や終わりが見えない事への不安がとにかくストレスでした。

ある日、突然喉の違和感や息苦しさを感じるように…飲み込みは悪くない。でも何日経っても症状が消えない。念の為抗原検査をするが陰性。受診が簡単に出来る時期ではなく、ネットで色々調べた時にようやくこれだと思うものにたどり着く。それが、『梅核気』
症状のチェックシートをやってみると、ほぼ当てはまっていた。

その頃、軽い症状なら自宅で様子を見ましょうと言われていた時期。
受診するような状態ではない。でも何とかしたい。何かできることはないだろうか。
調べていくと梅核気には漢方がオススメと知り、早速飲み始める。すると、3ヶ月後には症状がなくなった。

でも、その頃はまだコロナは続いていた。ストレスが溜まるときっとまた起きると思い、自分で対策出来る方法を探していく中で薬膳に出会ったのだ。

薬膳を知ってからは、時々起こる梅核気などの気滞の症状に不安になることは少なくなった。むしろ、自分を観察しながら色々試せるいい機会とさえ思えるように。

息子が不登校になると、気滞の症状が現れ始めた。
症状が強くなったらこれ!というお守り食材を一緒に探してみたり、食欲があまりない時は柑橘系のジュースにしてみたりとさまざまな対処法をやってみる事ができた。息子の体調だけでなく私自身も焦ることなく対処でき、ずいぶんと薬膳に助けてもらった。

まとめ
梅核気を含む気滞とはストレスが原因で気が滞った状態のこと。
対策はストレス発散をして気を巡らすこと。ストレスとは子供も大人も上手に付き合わないといけないが、場合によっては付き合いきれないことも。
そんな時には気を巡らせる食材の力を借りてみるのはいかがでしょうか?
「もしかして、今気滞の状態かな」と思う時は、自分で出来そうだと思うものから少しずつ試してみませんか。







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