『ミギとダリ』第10話「ビーバーズ vs 一条母」感想 ジャンプめいたアツい友情展開、またひとりイケメンが増えた
◆これまでの感想
◆秋山くんと意外な助っ人
えっ…みっちゃんガチで死亡なの…??
まだ作中で死亡と明言されていないし、かろうじて息を吹き返してくれるのを期待したいのだが…もしも生存√なら視聴者への焦らしプレイと考えられるのではないだろうか。ともかくこれであっさり死亡退場になるのはモヤモヤさせられるので続報に期待しよう。
秋山くん秘鳥くんに激重感情すぎるよ!!
もう距離が近くて、これだけだとBL寄りのブロマンスに見えなくもないのだが、いやしかし突如失踪と知れば友人としては黙っていられるはずがないだろう。実に秋山くんらしい対応だ。先週も流れたメインテーマBGMの哀愁verがここで起用されたのも正しい判断である。
秋山くんが読んだ助っ人とは久々登場のげっ歯…じゃなかった丸太だった。な、何故こいつ…?案の定秘鳥くんを殺人犯扱いしてきたのが負の信頼だが、なんでも最新メカがあるから頼らざるを得ないのだという。
ああ…「ビーバーズ」ってそういう…
製作委員会の名称が「ビーバーズ」なのはなんでだろう、丸太は確かにビーバーみたいなげっ歯だが…と地味にずっと気になっていただけに、ようやくタイトル回収のようなものが行われた。だからといってこいつらもげっ歯になるとサンシタの悪の組織っぽいな。特に秋山くんがいかにも頭脳派ポジとしてしっくりしすぎている。
◆丸太株爆上げ
ミギたちの作戦は、一条家の娘にされている華怜ちゃんを仲間に引きずり込むことだった。どのみちあの子も人生を弄ばれた被害者なのだから、この際仲間にするとともに救ってあげたい気持ちもある。そこで丸太が取った行動が…
華怜ちゃんとコンタクトするために、丸太が身体を張ってモールス信号で会話!!やるじゃねーか!!あとこいつダサい帽子外してるほうが男らしく見えて良いよ!いかにも昭和のクソガキらしいけど、だがそれがいい!
うわああああ!!!!かわいいいいい!!!!
丸太デレると急激にかわいく見えてきやがってこの野郎!!
すげえなこれ!
これまで散々高慢なウザキャラだった丸太の株爆上げなんですけど!様付けしろっていうのがすごく良い前フリになってる!丸太にこんな好印象を抱くとは思わなんだよ!
まさかこれ、登場人物のほとんどが好きになれちゃうタイプ?瑛二くんもワンチャンそんな感じだしなあ。
今回の丸太デレは秋山くんの「ああ見えて丸太くん秘鳥くんと仲良くなりたいんだよ」という言葉にマジ感を強めてくれたのも素晴らしかった。元より秋山くんは信用できる子だし、決して嘘ではないだろうと信じたかったけどまだ半信半疑。だがこうしてミギに礼を言われれば流石の丸太でも嬉しくなって「丸太でいいし…」と素直になっちゃうのが年相応な一面でかわいらしい。ミギダリもだけど、年相応にピュアなのが愛しいんだよな。なんだかんだ言ってまだ子供なんだなあっていう。
◆双子バレ、そしてビーバーズの真意
というわけで、もう瑛二ママにバレたし、このまま隠す意味もなくなってきたので、とうとうこの二人にも双子バレ。やけにあっさりだけど。
事情を知れば秋山くんが泣いてくれたのは期待通りで、丸太も「今まで騙しやがって」と言いつつ目に涙。「ダムの放流だ!」と誤魔化しているのが逆にマジ感がある。丸太って強気な奴だからな、こんなことを言う説得力があるのだ。
しかし園山夫妻には今はまだ秘密にするんだな。
前回時点ではさらっと明かしても受け入れてくれそうだと信頼していたのだが、まあここは劇的に感動の再会を果たして受け入れてもらうのもアリだろう。もうその辺はアニメスタッフに任せます。どんな形になっても肯定している自信がある。
こうして打ち解けあった3人。否、4人。良い友情だ…
BE BIRDS(ビーバーズ)。素敵なダブルミーニングだ。
「~ビーバーと3匹の鳥たち~」という副題がしっくりきているのもすごい。ミギダリは秘鳥という一羽で二羽であるし、秋山くんはバードマンと呼ばれるほどに鳥人間への愛が深い。おそらく原作漫画ではこの回に初めて「ビーバーズ」の名が出たのだろうが、それでもグッとくるネーミングセンスだ。佐野先生もこのために設定を練っていたんだろうなあ。
ミギとダリはやがて園山家から巣立っていく日が訪れるのだろうか…最終回が見たいような見たくないような、そんな喪失の覚悟をさせてくれるのもすごい。
・・
鳥だけにおとり捜査。
◆一条家潜入
ちみちみちみちみ謎効果音を発するこいつらかわいいなちみちみ!
ロープを華怜ちゃんの部屋に引っ掛けてそこへ向かっていく作戦。もちろん一筋縄ではいかない。ただでさえ視界が悪い夜間でこんなことをやるのは危険だし、流石一条家と言うべきか有刺鉄線トラップが張り詰めている。途中木が折れてダリだけ詰んで落ちてしまいそうになれば、
なつかしの体重相殺で対処。
いや本当に懐かしい。第1話でおじいちゃんにやっていた奴だ。原作をリアルタイムで読んでいた方にとっては数年ぶりのこのネタのリフレインには感慨深くなれたのではないだろうか。
ダリがミギに「随分肥えたな」と軽口を叩くも、自分を助けてくれたのも相まって嬉しそうな表情をしてくれたのがものすごく尊い。このアニメは「ここすき」「ここいいな!」ってなれる見所さんが満載で素敵だ。
◆一条家到着
丸太なにやってんだてめー!?
と言いつつ、ぼくは不思議と全然マジギレする気にはなれていない。やはり今回彼の株爆上げだからこれくらい大目に見てやってもいいなあと甘々になっちゃうなあ。
そっちかよ!?まあうん、まじめな話それで良いと思います。
どのみちどうかしているネタムーヴなのに、「なんか良かったなあ丸太」とほっこりできたのがすごいな!
瑛二ママまじこえええ・・・・・・・
なんかこういうデスマスクあったよね?なんかのホラーゲームでこういうの見かけたよね?旦那が隣で寝ているところでブツブツ呟いているのがガチのサイコみを感じ取らずにはいられない。というかよく寝られるな。実は寝ているフリをしつつガクブル戦慄していたのではないだろうか?
華怜ちゃん曰く「みんながままごとをしているような違和感」。疑似家族もの・仮面家族ものにおける定番だ。ガワは家族のようで、無理に家族をやっているような不自然さ。それを違和感と称するのはしっくりくる。
なんでも一条ママは完璧主義のようだが、そこから悲しい過去を秘めていたりするのだろうか?今になって同情要素を残す必要性は…まあないな。今のサイコじみたラスボスは怖すぎるけど見ていて面白いし。せっかくバケモンじみているんだから、無理に悲しい過去を提示して人間性を引き出してもどのみち中途半端になってしまう。
◆作戦開始
十二指腸が痛むという謎ワードセンス。
まずやべーじゃねーか!としか思えないのに「そ…そうか十二指腸か…」と流すパパもイカれている気がする。カネの力さえあればそんなものは不安無用みたいだ。
ああ………瑛二くん………
ミギのときはまだ自我があったから幼児退行は笑えたし可愛げがあったのだが、大分精神が参っている瑛二くんがこんなことをされたらガチで幼児退行案件すぎてとても笑えないな…母親の道具にされる彼がただただ可哀想なんだわ。
流石の丸太でも「この家狂ってんだろ」とドンヒキさせられるほど常識を問われる光景だ。
そんな彼には申し訳ないが、彼を人質にとって瑛二ママを尋問させる一か八かの好機。だが見方を変えれば、瑛二くんを利用するとはいえ共に戦うようなものではないだろうか?自我を取り戻してママを説得させるアツい流れも想定したくなる。
ミギダリが瑛二くんを2階へ運び、丸太が1階で瑛二ママを陽動して一部始終を撮影。瑛二ママがゴキブリみたいに這いずっているイメージ映像の解像度たけえな。ガチでこうなってそうだもん。
瑛二くんを担架(非常時に用意していたのかな)で運ぶ途中、彼が泣き叫ぶので笑わせて泣き止めるゲーム的要素もある。ミギダリの変顔はやはり変だし、ミギの代わりにダリが笑わせても顔が同じなら意味ねえだろとツッコみたくあるが、実母を殺したけど自分たちを守ってくれた瑛二くんにどんな顔をすればいいか悩むダリの葛藤に思わず見入ってしまう。
瑛二くんとの和解のハードルは高いだろう。それだけに共に笑える日が来るのだろうか。瑛二くんの救いも兼ねて、真摯に笑える日を望みたくある。ううん、もう瑛二くんに同情しまくってるな自分。
◆ガチホラー展開
だからこえーんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!
丸太裏切り疑惑そっちのけでこのホラー展開まじこええよ!もう「見るメタルギア」だなこれ。本家メタルギアばりに緊張感バクバクさせられるのがすごい。この後どうにかなりそうだと分かっていても、今の状況はガチの詰みを覚悟させられるほどガチで怖い。
丸太鬼かっけええええええええええ!!!!!!!!!!
まあこんなところで裏切るわけないだろと信じていたし、丸太デレ展開でそんなことはないと確信できたし。ガチの裏切りはカテエラすぎる誰得展開だろう。寧ろ身体を張ってデコイ担当になったのが男前でカッコイイ。お前は華怜ちゃんに500億回げっ歯キスされていい。
作戦成功。瑛二ママをこうして追い詰められたとは、今週結構サクサク進めたなあ。だがテンポとヒキの良さはアニメ向けとして精錬されたのが分かるつくりだ。
残り3話とまだ大分尺に余裕があるのだが、次回第11話は瑛二ママが「悪魔の女」と称するメトリーの物語になるようだ。
間違いなく世界中のみなさんは「おまくま」と声を揃えたに違いない。今に始まった話じゃないけど、特に今週はマジで悪魔みてえなツラしてたもん。デビルウーマンだわ。