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詩集「僕は愛の伝道者」

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記事一覧

【詩】十代

【詩】十代

ナイフは
持って
なかったけれど

心は
いつも
血まみれだった

学校の
窓ガラスは
割らなかったけれど

心は
いつも
粉々だった

人に言える
悩みは
悩みじゃないよ

誰にも言えないから
悩みなんだ

いくら辛くとも
死にたいなんて
思わなかったけれど

心は
いつも
張り裂けそうだった

【詩】君に会いに行く

【詩】君に会いに行く

初めて君に
会ったのは
隣町の
花屋だった

病床の母に
贈る花を
君はていねいに
選んでくれた

だけど
その花束よりも
君はずっと
美しかった

次の日
赤い薔薇を
1本買って
そのまま君に
プレゼントした

これから
君に会いに行くよ

一緒に食べた
フルーツパフェ

一緒に聴いた
小沢健二

手を繋いで歩いた
川沿いの道

なんであんなに
ふたりで
笑い転げたんだっけ

どんなに話しても

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【詩】雨の日と水曜日は

【詩】雨の日と水曜日は

水曜日には
雨がよく似合う

水玉の傘がよく似合う
青色のレインシューズがよく似合う

雨の雫で濡れた駅の階段を昇る
毎週水曜日は彼と会える

彼がノー残業デーだから
水曜日に感謝してる

水曜日には
雨がよく似合う

新しいレインコートを買ったから
雨よ もう少し降ってほしい

デートの時間に遅れた彼が
バシャバシャと水溜りを蹴って
走ってくるのが
もうすぐ見えるから

水曜日には
雨がよく似合

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【詩】四年に一度の

【詩】四年に一度の

私は四年に一度
大爆発をする

オリンピックみたいだって
夫は言うんだけど

今回も ありえないくらいの
夫婦喧嘩になった

黙って
晩ご飯を食べた

何か言おうと思ったけれど
言えなかった

テレビで
M-1グランプリを見た

笑おうと思ったけれど
笑えなかった

黙って
ベッドに入った

枕元の灯りを
消したら
涙が止まらなくなった

夫がすっと
手を
握ってきた

うちの相方
最高やで

【詩】今日のために

【詩】今日のために

今日のために
今日を生きるのはやめよう

未来の夢のために
今日を生きるのはやめよう

今日のためだけに
今日を生きよう

その積み重ねだけが
あなたを自由にさせる

【詩】心が寒くならないように

【詩】心が寒くならないように

だんだんと
寒くなってきたけれど
心はあったかく
していこう

あなたのひと声が
みんなの心に
重ね着をさせるよ

いってらっしゃい
ありがとう
こんにちは
ごちそうさま
きょうは いい天気ですね

書ききれないくらい
たくさんあるよ

そのくらいの
力はあるんだ
言葉には

【詩】愛はあるか?

【詩】愛はあるか?

君の瞳に
愛はあるか?

君の唇に
愛はあるか?

君の言葉に
愛はあるか?

君の怒りに
愛はあるか?

君の涙に
愛はあるか?

君の指先に
愛はあるか?

君の優しさに
愛はあるか?

君の祈りに
愛はあるか?

君の明日に
愛はあるか?

君の愛に
愛はあるか?

【詩】遥か

【詩】遥か

雨の日は雨を楽しみ
雪の日は雪を楽しむ

晴れの日は陽ざしにさらされ
曇りの日は風に抱かれる

ああ
私は今日も空を見上げる

腕をいっぱいに
広げてみたくなる

遠く 遠く 離れた
あなたを想う

【詩】泣いたらいいよ

【詩】泣いたらいいよ

悲しかったら
泣いたらいいよ

うれしくっても
泣いたらいいよ

僕はどちらの
涙も好きだ

泣けるって
素晴らしい

泣けるって
生きているから

涙って限りが
あるのかな

体の中に
涙の湖が
あるのかな

泣いてもいいよ
恥ずかしがらずに

泣いてもいいよ
気の済むまで

僕はうまく
泣けない人間
だった

うまく
泣けるように
なったら

うまく
笑えるように
なったんだ

【詩】涙

【詩】涙

悲しみが極まるとき
胸のずっと奥
恋をするとズキンとするあたりに
ぽたぽたと滴り落ちてくる

そのどこまでも透明な水が
身体から溢れでたとき
人はそれを涙と呼びのでしょう

【詩】コンビニ恋愛

あなたと知り合ってから

24時間恋愛中

365日恋愛中

ずっとずっと恋愛中

私のハートは休みがない

あったかいコーヒーはいかが

あったかい中華まんはいかが

あなたを暖めてあげたい

私のハートの自動扉は

あなたにしか開かないの

どうか早く入ってきて

いらっしゃいませ!って言いたいの

【詩】魔法の杖

【詩】魔法の杖

いいかい
君だけに
本当のことを
教えてあげよう

この世界に
魔法の杖は
ないんだよ

簡単に
しあわせになれる
魔法の杖なんて
どこにもないんだ

愛しあって
憎しみあって
けんかして
抱きしめあって

のたうちまわって
這いずりまわって
嘘をつかれて
仲直りして

孤独になって
協力しあって
絶望して
夢を見て

走って
休んで
歩いて
立ち止まって

悩んで
苦しんで
悲しんで
涙して

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【詩】愛

【詩】愛

愛の雨を降らせてごらん

愛の肥料を撒いてごらん

愛がどんどん大きくなっていくだろう?

愛は愛でしか育たないんだよ

【詩】つなげているもの

【詩】つなげているもの

人間として
もっとも大事なことって
なんだろう

それは
人生の目的と
つながっている

人生の目的って
なんだろう

それは
私たちは
何のために
産まれてきたのかってことと
つながっている

それらを
つなげている
たった
ひとつのもの

それは
一番高みで
一番純粋で
一番美しく
一番尊い

人間の根源は
祈りだ

私たちは
祈りで
つながっている