対中飛車対策(研究紹介)対美濃囲い編その1

こんにちは。Harutoです。
前回は三間飛車美濃対策の研究紹介をしました。

ありがたいことにいいねをいただいたり、マシュマロで感想をいただいたりしました。本当にありがとうございます。
マシュマロで他の相振り飛車にも興味があるとリクエストを受けたので、モチベーション高く対中飛車について書いていこうと思います。

中飛車対策? AI研究していくと居飛車で超速・・・とかなりそうですが、そのことは気にしないで、ご要望通り相振り飛車、主に向かい飛車で対抗していくことをメインで話を進めていきます。

前回対三間飛車はあの新戦法?を披露したかったので対美濃に絞ってのみ紹介しましたが、対中飛車は思い切ってある程度広く深くできるだけ丁寧に対策紹介したいと思います。
高段者の方にも勿論読んでほしいですが、高段者だけでなくなるべく広い棋力層の方に読んでほしいので、高段者の研究であれば打ち切りそうな局面でもなるべく深く丁寧に紹介したいと思います。

しかしそうなると対中飛車というあまりにも大きなタイトルゆえ、変化や方針が多すぎる。記事を複数に分けて紹介したいと思います
今回も一応自己流戦法?というか実際に研究して指していた構想を紹介します!(使える条件が限られますが)
ですが解説の都合上それはおそらくこの対中飛車の後の方の記事に書かれる予定です。いつになるかわかりませんがお楽しみにしていただきたいです。

それでは本題に入っていきます。

まず中飛車が玉を右に囲うか左に囲うかによって全然違う将棋になります。勝手に呼ぶなら、純粋振り飛車の中飛車居飛車志向含みの中飛車、があるといった感じですかね。

まずは純粋振り飛車の中飛車を、囲いごとに。そのあと左穴熊や居飛車への振り直しも含んだ中飛車を扱っていこうと思います。

と思っていましたが色々ある変化を丁寧に紹介していたら全然囲いごとでも文字数がえげつないのでさらに形で分類していきます。

まずは分岐点の解説です。
前回同様後手番想定、盤面反転です。ただ、先手で勝てれば後手でも勝てるというわけには先手中飛車に立ち向かっていきます。

人気戦法、中飛車を対策!

先ほども言いましたがここで普通に62銀からの居飛車の評価がいいとかは、今回の主題からずれるので今回は気にしない。

振り飛車を目指して△42銀~△44歩~△43銀と5筋を守りに行きます。
対して△43銀が来る前に歩交換しようと55歩△44歩54歩は居飛車党なら△62銀、振り飛車党なら△52飛53歩成△同銀と対応して流石に手得で有利なので省略します。あとは普通に組んでいけば十分です。
▲55歩を保留する指し方は後々の記事で紹介する予定です。
とりあえず本記事は55歩を決めた場合です。

手得すぎるので十分

△42銀76歩△44歩55歩△43銀と進めます。ここを基本図1とします。

5筋をしっかり受ける
基本図1

大事なのは居飛車か振り飛車か確定させない駒組みです。
中飛車側の駒組みに制限をかけていきます。
基本図1から中飛車側は方針を考える必要があります。それが
・2筋方面に玉を囲う、いわゆる普通の振り飛車に決める
・左穴熊など8筋方面に玉を囲う余地を残して手待ち
となるわけです。

私の対中飛車研究ではお互いがどちらに玉を囲うかが最も重要になります。
なぜかは後々の記事で。

今回は右に囲う純粋振り飛車以外の余分な筋を考えないように▲48玉と確定させましょう。手順前後で後から48玉でもほぼ合流します。

48玉と2筋方向に玉が行くと決めてくる場合、相振り飛車の出番です。
△33角~△22飛と向かい飛車に構えます。

中飛車対向かい飛車の戦い

さて中飛車が右に囲うと決めたところでさらに何に囲うかの択があります。
中飛車側の主な囲いとして
・美濃囲い
・金無双
・矢倉
・穴熊
が考えられます。

これらの囲いに対する指し方をこれから複数の記事で順番に紹介していこう、というわけです。なかなか長編になりそうです。
本記事は美濃囲いを相手にしていきます。

向かい飛車に対して38銀~39玉から美濃囲いを目指してきた場合。

向かい飛車側の囲いは・・・

2筋を伸ばした後、△62玉から普通に囲いに行きます。
向かい飛車側の囲い候補は、美濃か金無双、それらの発展形になりますが、対美濃編では基本的には一部変化を除いて金無双やその発展形を組んでいきます。
美濃囲いも中飛車側の組み方によっては、もしくは中飛車側の組み方に合わせて少し工夫すれば・・・。しかし、オススメしないと言っておきます。
簡単な理由として
66角と組み、向かい飛車振り直しや端攻めを狙われる展開になったときの受けやすさが違ってきます。また5筋から攻められた場合の対応も楽です。

普通に美濃囲いを組むと端攻めや8筋の攻めが早い
この局面はすでに怪しい
金無双なら△82銀と足せるので端も守りやすい

△72銀として66角型には△62玉型で待機して△64歩~△63銀みたいな指し方はあります。(好きな人はどうぞ。私も一時期好きでした)
といったわけで私は美濃囲い非推奨派です。

基本的に金無双やその発展形で戦っていきます。

今回は銀の位置で分類分けしていきます。
具体的には65まで出てくる場合、56の場合、57で低く構えている場合+αです。

今回の記事は65まで銀を繰り出してくる場合についての記事になります。

56銀~65銀と銀を繰り出してくるといつでも54歩からの銀交換してくる筋がありなかなかの迫力です。
これには△72玉~△52金左(次図)と自然に対応しておきます。
この局面を65銀型基本図としておきます。

▲65銀型基本図


さてここから本格的に対策紹介です。

ここからの中飛車の方針としておおまかに
54歩から銀交換狙い
97角から角成狙い
56飛の浮き飛車形
・8、9筋からの攻め陣形駒組み再開
などがあると思われます。

▲54歩銀交換狙い

好戦的な中飛車党はいきなり54歩(次図)と仕掛けてくるかもしれません。
僕も前は対応を知らなかったのでやられるのが結構嫌いでした。

知らないと嫌な迫力ある速攻。

しかしこれは対応をしっておけば怖くありません。
△同歩同銀△同銀同飛に△62銀(次図)と冷静に対応します。

冷静に5筋を補強。

44角には△43金とし33角成△同桂59飛△26歩同歩△27歩(次図)で優勢。
途中59飛に代えて56飛も同様に△26歩でもいいですし△45角でも優勢。

27歩がグサッと刺さる

△62銀に▲44飛は△43歩(次図)と打って投了させましょう。

大駒損確定
中飛車投了

というわけ中飛車側は△で62銀に大人しく59飛と引いてきます。
対して△43金(次図)。ちなみに44角や44飛を罠にしたいだけで△62銀と△43金は手順前後可能です。

飛車先が開けていて危なそうで大丈夫。だが注意は必須

ここで応用のお話。△43金の局面で大事なのは▲54銀の警戒です。この局面で54銀なら△42金で空振りです。
しかし例えば囲いが変わって中飛車が一手早く攻めてきた場合(次図)。

攻めっ気MAXの銀交換

ここで△43金59飛△72玉としてしまうと54銀を与えてしまいます。
△42金に53銀成があるためですね。
まあ別に54銀されても有利なのですがされない方が気が楽でしょう。
そのためこの場合は△43金としたら59飛に△53歩(次図)と収めることになりそうです。

収めても全然良し。

ですが△43金を保留して△72玉とするのが良いでしょう。
53歩や53銀が怖そうですが、53歩は△43金59飛△54銀くらいでも抑え込めます。53銀は△43金として44銀成(飛車を逃げると△54歩)に△54金でもいいですし△26歩(次図)と一本突くとなおいいです。

常に入るか意識したい。
△54金▲33成銀に△26飛を用意して単に△54金とするよりさらに良し。

△72玉に59飛なら△62銀として次に△43金とする要領です。△62銀に54歩なら△43金53銀に△52歩でも△56歩同飛△65銀(次図)でも優勢です。

積極的に前に出ていきたい。
根元の54歩を取り切って受け切り。

話戻って△43金の局面。

再掲

54銀は無理ということで中飛車は96歩、66角、77角、78金あたりでしょう。
これらに対する指し方の方針を紹介します。
基本的にはこの後△53銀~△54歩としていきます。△54歩は△53銀より先にすぐに打ってもいいですし、97角とされるなど必要になったときに打つでも大丈夫です。
攻めは△24角(次図)からが優秀です。△68銀も受け辛いですし、△33桂からの活用もあります。

△68銀の狙いが受けにくい。△33桂と活用も可能。
相手角が近ければ△64銀から目標にするのも有効。

また96歩~97角や77角~86角のような手が早い場合には△45歩と伸ばしこちらから角を使うのもありです。(次図)

△45歩は後々△46歩からの攻めもあり好形。

ということでいきなり▲54歩と銀交換してくるのは無理そうです。


▲97角型

では96歩~97角と力を貯めてくるのはどうでしょうか。
96歩には端は返さず△62金直と5筋を補強します。
97角には△45歩(次図)がセットの返しです。

堂々と角道を開ける

54歩が怖く思われるかもしれませんが堂々と△同歩で大丈夫です。
31角成には△99角成で飛車角交換となっても馬が強く優勢です。
以下54歩△同歩同銀△同銀同飛なら△42銀(次図)とむしろ飛車角交換を迫っていきます。

飛車と馬の交換はむしろこちらの馬が強く優勢

41馬なら△43銀59飛△53香が一例で優勢です。
途中飛車を切ってもそのあとが続かないので大丈夫です。

△99角成がきついので77桂~68金としてからならどうでしょうか。
これには△26歩と飛車先交換をし△24飛を浮き飛車に構えた後、△35歩(次図)と横効きを通します。

54歩から角は成られるが?

54歩△同歩31角成には△14歩と冷静に突きます。これは何もしなければ次に△42角と馬を消しに行く狙いがあり、△42角同馬△同金の時の15角を消しています。28玉△14歩の交換が入っていた場合にはいきなりぶつけて問題なしです。
なお交換後の51角は△52金右で問題ありません。
主張の馬を消されると困るので75や86に馬を引きますがそれぞれに合わせて攻めていきます。
▲75馬なら△55歩(次図)として△53金直~△64歩を狙いにします。

▲75馬には飛車の横効きで▲65銀に狙いをつける

一例として28玉△53金直に57馬とするのには35の歩を守っても十分ですが△64歩35馬△65歩24馬△同角22飛△68角成同飛△32銀(次図)と強気に対応しても優勢です。

△56歩からの攻めや△44角の好位置への角設置が良い。

75馬△55歩に銀の退路を作ろうと86馬なら△15歩と一度落ち着き、28玉△53金75歩△64歩76銀△44角66歩△16歩同歩△17歩(次図)が一例で優勢です。

銀の退路を作っても駒の働きの差で優勢

次に31の馬を▲86馬と引いたときの対応です
これには△55角と出て△36歩を狙うのが良いです。▲56銀には△64角とぶつける手があり、56飛と受けても△33桂と活用して非常に好形です。単に端攻めや端を絡めて△34飛からの攻めなどがありよさそうです。(次図)
△34飛の瞬間に飛車切りからの暴れだけ気を付けましょう。

▲同歩△17歩▲同玉としてから△34飛で▲55飛~▲22角の暴れをケア

最後に31の馬を▲97馬と引いたときの対応ですが55歩で大丈夫です。
75歩はすぐ突けますが86馬との違いとして銀を76に引いたときに浮いてしまうので△26歩からの十字飛車が狙いになります。

ちなみに75馬に△55角は54銀△64角の時に53馬がある分少し損します。
86馬に△55歩は75歩が一手早い分少しだけ損です。
97馬に△55角は同様に進んだときに79馬の活用がある分86馬のときより少し粘られるかもしれません。
まあ正直△55歩でも55角でも優勢なのでお好きなようにといった局面ではありますが。でもやはり相手の手に応じてより良い手を目指したいですね。

97角も大丈夫でした。変に成らせないようにすると53に中飛車の火力が集中してしまうので端角は成らせて勝つと意識しておきましょう。
もちろんいつでも成らせていいわけではありませんが。

では65銀と出た後浮き飛車に構えるのはどうでしょう。


浮き飛車型

56飛の浮き飛車は好形です。
これには△45歩(次図)と角道を開けておきます。

浮き飛車は好形に見えるが。

中飛車の角が浮いているため58金や75歩のような手にはいきなり△54歩と攻めていくのもあります。
しかし私のオススメは美濃+△35歩+△24飛の形です。
基本金無双といいましたがここでは美濃囲い推奨です。
理由として三間飛車に振り直して飛車先交換したときに王手にならないのが大きいです。向かい飛車側も浮き飛車にしたいので金無双では無理やり飛車交換に持ち込まれやすくなってしまいます
一例として75歩△82玉66角△72銀58金△35歩77桂△24飛(次図)

横効きが気持ち良く効いてくる。
64歩から銀を好位置からどかして十分。

前述したとおり、途中76飛と三間飛車に振り直してくるのもあります。△35歩を突く前なら△44銀と55の歩を狙っていく手もあります。56銀には△64歩(次図)から高美濃の好形が組めます。

高美濃にして一歩交換後に△54歩から打開が可能

△44銀と55の歩を狙っていく手に56飛と飛車を戻すのには△35銀と銀を繰り出します。28玉と受ける手に△26歩▲同歩△46歩▲同歩△64歩(次図)が一例。同銀なら△26銀27歩△35銀と2筋の一歩交換しておいて次に△63歩を狙います。74歩~73歩から銀桂交換はありますが駒得で優勢です。

▲76銀には△54歩から積極的に角交換していくのが有力。
玉頭への圧が強く優勢。
飛車先交換から△63金と自然に組んでいき△44銀~△45歩と打開していっても優勢。

△35歩を突いた後であれば予定通り△24飛と浮いていきます。▲74歩△同歩▲同飛の飛車ぶつけには△44銀(次図)や△54歩で対応し大丈夫です。

▲76飛なら△55銀(△73歩は▲56飛で微妙)
▲54歩なら△73歩▲76飛△54歩
金無双はこの時に飛車交換になってしまうので注意

なお△35歩突く前に▲76飛でも△35歩~△24飛で基本合流できるのでこちらだけ覚えていても大丈夫です。
では65銀と出た後飛車はそのまま駒組みに戻った場合はどうでしょう。

駒組み再開型

再掲

▲65銀と銀を好位置に設置し、▲66角や▲86歩、▲96歩などと駒組みを再開する場合です。
実はこれが結構難しいです。形勢はいいのですが、一手間違えるとすぐにおかしくなるため、気を付けて駒組みする必要があります。
ちなみに中飛車側が隙のある組み方をした場合にはいきなり攻める手もあります。(速攻じゃない方針も後述するのでご安心を
速攻が苦手な方はこんなのもあるよくらいで見ていってください。
例えば▲66角△45歩▲86歩ならいきなり△26歩▲同歩△同飛▲27歩△66飛▲同歩△67角(次図)という手もあります。

いきなりの攻めも視野に入れたい

対して▲88飛には△55角(次図)と出ていきます。
(△46歩とする手もあります。)

角二枚だけの攻めだが大丈夫か

▲28玉なら△66角68飛△57角成(次図)で優勢、

▲31飛△89角成▲21飛成なら△99馬で香車に紐をつけるのがぴったり。
▲75桂にも△59桂がぴったりの受け。

△55角に▲48金なら△66角▲87飛△99角成▲67飛△66香▲22角△67香不成▲99角成△69香成(次図)が一例で良し。

△59成香~△69飛などの攻めが早い。
自玉はまだ大丈夫。

戻って△67角に▲77桂なら△58角成~△55角と活用。
対して▲67金なら△69飛、▲57金なら△79飛の攻めが厳しく、▲57角なら△69飛として▲31飛なら△66飛成(次図)とするのが上手い攻めで良くなります。

見えにくい好手
中飛車側は歩切れが痛い上に香車が取れない
無視なら次は77龍。
こちらも後々の▲75桂に△59桂がぴったり

△67角に▲31飛なら△58角成~△25飛(次図)から飛車を取りに行くのが一例で良さそうです。

飛車を捕らえて良し。
▲58金は左でも△25飛でOK

ということで隙といっても簡単に寄せに入るわけではないので難しいですが、隙あらば速攻が成立するようです。
とは言っても結局一手間違えると途端に敗勢となるギリギリの攻めですのでやるならしっかり読み切ってから攻めましょう。

では▲86歩に代えて▲28玉と飛車切りに備えた場合やそもそも飛車を切らないで勝ちたい人向けの指し方を紹介します

方針としては△45歩~△62金~飛車先交換から浮き飛車~△64歩が基本となります。(次図)
中飛車の手は8筋を伸ばしていくくらいです。

銀を65の好位置からどかしにいく

同銀には△74歩で銀が取れます。あとは暴れをしっかり抑えましょう。
△64歩56銀△44銀となった後は△63金左から駒組みを進めていきます。
△73桂と跳ねた形が優秀です。(次図)
駒組みは中飛車側が暴れてくる可能性を考えると優先度的に△63金左~△74歩~△73桂~△14歩~△82銀の順に組んでいきますです。△82銀は9筋の端歩が95まで伸びてきたら上がるくらいの優先度です。

見慣れない囲いだが攻守バランスよくこの形では優秀

この後は1筋を伸ばしていき、相手の対応に合わせて動きます。
▲88飛は銀が浮くので△26歩があり中飛車は指す手がなくなっていきます。
注意として▲36歩には次に▲46歩(△同歩は▲45歩で銀損)の狙いがあるため、すぐ△35歩と合わせていきます、▲36歩より先に▲46歩には△65歩とこちらから仕掛けるのが良く▲同桂△同桂▲同銀△46歩▲36桂△22飛▲44桂△同角▲54歩△66角▲同歩△26歩(次図)が一例で難しいながら速度勝ちしそうです。

自玉も非常に怖いが▲同歩に△35桂が思った以上に速い

▲46歩を急いで玉が薄い場合には△同歩と取ってしまい、▲36歩に△26歩や△54歩から攻め潰す手が成立することが多いです。(次図)

金が69や59ならガンガン駒をぶつけていく

無理な手はしっかりと咎めてとがめていきましょう。

△24飛~△35歩の形を作っている際に、▲88飛が早いと△64歩~△74歩が危険な場合があります。
まず▲66角型ならいきなり飛車切りから△57角がある場合もあり、積極的に狙いたいです。
▲77角型など飛車切りからの速攻が無い場合には△35歩と横効きを通してから△64歩(次図)とします。(▲66角型でも出来ます)

飛車を振り直すと攻撃力は増すが・・

飛車を振りなおしたことで、銀を54に引くと浮き駒になり、△26歩からの十字飛車がシンプルに厳しいです。△64歩の瞬間に▲84歩△同歩▲同飛が気になりますが、△83歩▲64飛△22飛(次図)として飛車切りからの攻めを余していきましょう。(▲66角型なら▲84飛に強く△65歩で良し)

▲56銀にはやはり△26歩がある
▲62飛成には△同銀、▲84歩には△63歩、▲82歩の軽手にも△同玉で良し。

1つだけ注意点があります。
中飛車が飛車を振り直していない場合、△35歩を突かない方がいい。
ということです。
△35歩を突いてしまうと△64歩▲54銀とした後に問題が発生します。
△44銀は銀の行き所が無いため35歩を突いてない場合より▲46歩から打開される条件が悪くなります。
△34銀は5筋への圧力がなくなるため、▲68金~▲57金~▲88飛などの打開を与えてしまいます。△44銀型なら▲57金の時に△54歩があります。
△64歩を突かない方針にしたり、△44銀型から△22角とするなど工夫したりすればまだ形勢は損ねていませんが、中飛車が飛車を振り直していない場合、△35歩を突かないのを推奨します。

形よく振り直されてしまい不満
△35歩を突くときには要注意

以上美濃で▲65銀と繰り出してくる形の対策紹介でした。
なかなか強敵でしたが、割と広く深く解説できたと思います。

さて長く語ってきました。
文字数も7500文字(推敲していたら8600文字になりました。)を超えてしまいました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
がようやく▲65銀と繰り出してくる形が終わっただけです。

次のnoteでまた続きを書いていきます。すべての囲いの対策を紹介するまでにどれだけかかるかわかりませんが、熱量そのまま頑張って書いていこうと思います。気長にお待ちいただいて読んでいただけるとありがたいです。

感想や質問等ありましたらコメントやマシュマロをいただけるとnote投稿の励みになりますのでよろしくお願いいたします。
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