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【コラム】誤認逮捕に思うこと #顔認証冤罪

かつて記事でも取りあげた「顔認証誤登録」による冤罪に関連するコラムです。
https://scraiv.com/n/1557417014303

NHK等メディアで報じられていますように、愛媛県警が女子大生を誤認逮捕したという事案があったそうです。
タクシーでの窃盗事件において、タクシー内での防犯カメラに映っていた女性と女子大生が似ていたこと、そして真犯人と女子大生の住んでいたアパートが同じだったことなど「悪い偶然」が重なって生まれた冤罪事件だと思われているように思います。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019072201175

しかし、それは本当でしょうか?

上記の記事にも取り上げたように、昨今の日本は顔認証技術に対する過度な信頼により多発する冤罪からあえて目を逸らし、耳を塞いでいる状況ではないかと思います。

顔認証誤登録で冤罪被害者になっていると思われる方々は口々にこう言います。
「行ったことのない店舗で警備員に圧迫&脅迫的接客をされた」
「変な構内放送のあとに店員の態度が一変した」
「同じポイントカードを使っている店舗だけ接客が違う」
ここから推測できるのは、同じポイントカード加盟店内で不審者の顔情報がポイントカード所有者に断りなく共有されていること、そしてそれを冤罪被害者が取り消す手段がないことです。

かつて、Tポイントを展開するCCCが顧客情報を所有者に無断で公安に提供していたという事件がありました。
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1901/21/news091.html

ここで問題なのは、私企業にすぎない一店舗の、人権侵害に責任をとれないバイトやパートが、気に入らない客や犯罪と呼べるほどではないトラブルに関わった客を逆恨みで、全国ネットの防犯システム網に登録していたとして、あるいはたまたま万引き犯と同時刻にいただけの客を登録したとして、凄まじい人権侵害に繋がる点です。

公権力であり第三者からの視点で犯罪を解決できるはずの警察でも、そうなんです。思い込みから無実の人間を犯人に仕立てあげてしまうんです。まして私企業が、雇われている個人の主観で私刑をやることを許す環境を作ってしまっている状況で、冤罪が一個も起こっていないと言いきれますか?

事実、冤罪被害者は全国に沢山います。防犯システムに加入している他の店舗のスタッフは、システムの善性を信じ切っていますから、アラームが鳴り不審者情報が画面に映し出されたとして、実際にその人が登録されたときの状況もわからずに、「きっとこの人はどこかで凄まじく悪いことをしたのだろう」と恨みを募らせてしまいます。そして正義感から、冤罪被害者に対する人権侵害に加担します。

これはゆゆしき問題だと思いませんか?

顔認証自体はとても有意義な技術で適切に使えば人々の役に立つでしょう。しかし、現状顔認証誤登録冤罪の被害者がその無実を証明できる手段はありません。

法が、関心が、追いついていない状況です。今もなお、全国で被害者が苦しんでいます。

顔認証誤登録を知って、解決に動いてくれませんか?

春瀬由衣

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春瀬由衣
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