異国の空の下で
異国の空の下で
どうしても行きたかった
ガウディのサグラダファミリア
キラキラ美しい
ステンドグラスを眺めた
森をイメージした吹抜け
上を向いて眺めると
光に包まれる幸福感
フロアのどこを眺めても
感動がある
きっと、私の目も
キラキラしていたと思う
未だ、未完成のこの塔は
色んな表情がある
荘厳な扉
天国に届きそうな吹抜け
優しい光
カラフルなステンドグラス
こだわりの形
やっぱり来てよかった
最後に
エレベーターで上まで上がって
巻き貝のような螺旋階段で降りる
エレベーターの中は
色んな言語で溢れていた
ちょっと息苦しい
着いた
エレベーターで上がったソコは
かなり狭くて怖い所だった
高所恐怖症じゃなかったはずなのに
景色を見る余裕がないほど怖かった
迷路のようになってる?
みんなに付いてかないと
置いてけぼりになりそう
どうしよう
ひとり旅のストレスも
溜まっていたのかもしれない
軽くめまいの様にふわふわする
大丈夫?
と日本語が聞こえた時の
安堵感
振り向くと
心配そうに覗き込む彼がいた
ちょっとここで休憩しよう
と私の手を引いてくれた彼
小さなくぼみの様な所で休んだ
青い空が見えた
風がふわっと吹いた
深呼吸して
風が気持ちいいよ
はい
怖かったら、景色見なくても大丈夫
はい
彼は静かに
景色を眺めていた
何分ぐらいいたんだろう
だんだんと落ち着いてきた
すみません、もう大丈夫です
ごめんなさい、付き合わせちゃって
顔色、良くなったね
じゃあ、一緒に探検しながら降りよう
はい、すみません
じゃお言葉に甘えます
本当は一人旅で
スゴく不安だった
カタコトの英語
ガイドブック見ながらの
ガウディ巡り
わたしに合わせて
ゆっくりと
階段を降りて行く
彼もひとり旅だった
建築の勉強をしていて
ガウディに憧れて
建物を巡る予定みたいだ
良かったら
滞在中ガウディ巡り
一緒にどうかなぁ
僕も連れがいた方が楽しいし
肩エクボの彼は笑顔で言った
それから
先に帰るわたしに合わせて
ふたりでバルセロナの街を歩いた
朝、待ち合わせして
市場でタパスをつまんで
一日の予定を決めて
歩いて、しゃべって、観光して
美味しいパエリア食べて
また、歩いて、しゃべって、観光して
ショッピングして
夜はフラメンコ見ながら呑んで、しゃべって
お互いのホテルに帰って就寝
わたしの旅の終わりまでの三日間
私たちは
幸せな時間を過ごした
そう
昔からの友人のように
あんな風に
あんな所で
あった彼
ありえない
ドラマみたい
偶然じゃあなく
必然
彼と
今も
一緒にいる事に感謝
会えて良かった
ずっと
このまま
年を重ねて生きたい
そう思ってるのは
私だけじゃないよね
と聞いてみたら
うん
とうなずいた
それだけで
しあわせ
異国の空の下で
ふたり
会えた事に…
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