「九龍ジェネリックロマンス」5巻感想というか覚え書き ※ネタバレあり注意!
※自分はコミックス派ですので、進行は最新刊までとなります。連載中のあれやこれやはわかりません。「それ前の連載で判明したぞ」と思っても、生暖かい目で見守って頂けますと幸いです。
「奪われる者、求めるもの」
もはやおなじみとなった工藤の回想から本編は始まります。
しかし今回は様子が違う…
鯨井Bとの恋の記憶から浮上し、何故か、うなされるように目を覚ます工藤。
幸せな夢であったはずなのに…息を切らせ絶望の咆哮をあげる姿は痛々しさ全開です。
異変を感じる九龍の面々も映し出されます。地震のような鳴動。感じているのは一部だけ?
あとずっと気になっているのが、要所や転換で差し込まれる水中の魚たちですね。
まさか皆んなカプセルの中で…と思ってしまいますが、単に暗喩かと思われます。つうか、そうであってくれ…
話前後しますが、推理小説の続きが読めない件。
まあ、バグですね。
白紙でも良いのにああいう表現をするということは…そういうことなのかな、と。
部屋に下巻がない→読めない→情報がインプットされていない。いや、まるでゲームのオブジェクトみたいですね。けして触れない森みたいな。
工藤は、どうやらそれを知っているようです。
「奪われた記憶なら、心の求めるがままに取り戻していけば良い」と考える鯨井Aと「過去を、愛を求めれば求めるほど何かを奪われていく」工藤。
本巻では二人の対比が明確になっていきます。
あと本巻と言えば、みゆきちゃんですよ。みゆきちゃん。
本家のじいさんとの会話で分かったのは「ジェネテラ計画のためにジルコニアンを探っている」「ジルコニアンとクローンは違う」「クローンの製造には器が必要」の3点かな…
あとはグエンとのケンカで初出ですが「蛇沼の目的が復讐」だと言うこと。結構重要な事ガンガンでてきましたね。
グエンがんばれ(唐突)
最後に。ヨウメイの真の姿及び過去が判明したわけですが、しっかりと元の姿が見えてしまいました。これが幻覚でないとすると…いやはや。
麻雀じいさんのセリフ「そもそも蛇沼グループがいなければ、みんな楽しく暮らしとったのにのう」もありますしね。
過去形なんだよなあ…ううむ。なぞは深まりますね。でも近づいてきてる気はする。
ラストシーン。
ついに九龍はその真の姿を現します。
運転手の言動からこちらが真実であることがほぼ確定してしまいました…一巻の崩壊描写ですね。
妙なんですよ、あの街は。
あんなに身近で失踪者が出てるのに、なぜ皆きにしない…?
「みんなここにいる 愛はどこへもいかない」か
朝がこない日が近づいているのかもしれません。
次巻も楽しみです。
作者による後書きワロタ。グエンがんばれ(2回目