#4 ものを使い切る
ものを使い切ることが好きです。
歯磨き粉とかリップクリームとか、消しゴムとか何でもいいのだけれど。
単純に気分がいい。「出会ってから一度も浮気せず、一生を添い遂げた感じ」とでも言っておこうか。
なんて、ヘロヘロになった歯磨き粉のチューブ片手に思ったりする。
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使い切ることが好きだからか、昔から物持ちがいい。ワードローブの半分近くは、10年前から愛用しているアイテムだ。
ものを大切にする精神は大切だと思う。
だけど、「使い切る」に重きをおくと、厄介なこともある。
たとえば下着。買い替え時が分からない。パンツが破れることなんてめったにないから、使い切れなくて、ちょっと困る。
まだ履けるのに処分するのは胸が痛むし、むしろくたびれた下着のほうが、肌にくったり馴染んで心地良い。
除湿剤とか防虫剤みたいに、買い替え時をサインで教えてくれたらいいのになあ。
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毎日写経をするようになり、高校生のときに無印で買った、消しゴムの終わりが見え始めた。
すでに、次はどのメーカーの消しゴムを使おうか、楽しみにしている自分がいる。
仮に、このチビた消しゴムが15年寄り添った愛犬だとしたら。
今にも命の火が消えそうな状態のときに、「次はどんな犬種にしようかなあ」なんてルンルン考えているようなもの。
そう考えると「使い切る」って何だか複雑な行為である。
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