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子どもが不登校の時に思ったこと、やればよかったこと②

「勉強しなさい」と言わない

小学生の時はそうでもなかったのだけれど、娘が中学校に行かなくなった時に私は勉強の心配をした。

なぜかというと、中学校の学習内容は小学校と違いボリュームが多くて難易度も上がるから。

また、英語や数学はその学習内容が階段を上っていくように積みあがっていくものであり、一年生の内容が抜けてしまったら二年生の内容も理解できない、追い付くのが大変で取り返しがつかなくなる、という思いがあったから。

中学生は勉強ができる子とできない子でかなり差が開いており、下位層は基礎が抜けていてモチベーションも低い、ということを仕事柄身に染みて感じていた。

あとは私が非常に成績を気にする家庭(というかそれでしか子どもをみない家庭)に育ったというバックグラウンドもあり、「勉強ができない、遅れる」ということに対する不安や強迫観念を止めることができなかった。

娘は中1の秋から不登校になったのだが、その時点ですでに勉強が身についていなかった。

不登校になって以降、寝ているかスマホいじっているか、の娘の姿を見ていたら焦りと怒りが湧いてきた。

焦った私はどうしたか。

勉強法の本とドリルを買ってきた。そして娘にやらせようとした。「学校へ行かなくてもいいから、勉強だけは続けておきなさい。」と。

結果どうなったか分かりますよね?「はーい」なんて素直に勉強するわけない。

親子関係がいっそうこじれました。(当たり前)

私は当時いくつか相談先を持っていたのですが、そのすべての人から言われたことがある。

「勉強はなんとでもなるから!!心配しなくて大丈夫。」

これね、見事にすべての人が共通して言った。

そして親身に相談に乗ってくれていた叔母からある日、

「ぜったい『勉強しなさい』と言っちゃだめ。もうね、あなた目につくところに『子どもに勉強しなさいと言わない』と書いて貼っておきなさい。」と言われた。

張り紙はしなかったけれど、スマホの画面に「子どもに勉強しなさいと言わない」と書いて何度もそれを見て心に刻むようにした。

直接の知人ではないのだが、小学校から高校まで不登校だった子がいる。彼女は大検を受けて大学合格。大学生になって初めて学校に通うようになり、なんと大学院まで進学。今は資格を取得して立派な社会人になった。

その彼女が言ったこと。

「親が勉強勉強言わなければ、もう少し回復が早かったのに。」と。

もう一人。中学校3年間のうち2年間近く不登校だったお嬢さん。彼女は中3で学校に再び通い始めた時、中学校はおろか小学校の算数の内容でさえ抜けていたという。

しかし一年間頑張って無事に高校に合格した。

そしてうちの娘。不登校を経て今は毎日学校に通っている。

「お母さん、なんだかんだいって私、今ちゃんと勉強ついていけているよ。いや成績悪いけどさ。」

子どもが不登校になったときにすればよかったこと。

ドリルも勉強法の本も買ってこなくて良かった。

娘が回復するように、家庭で徹底的に休めるようにしてあげることだった。

ちなみに休ませるからと言って、無制限にスマホを使わせることには私は反対だ。実際、不登校期間も今も、夜22時以降はスマホはロックを掛ける、友人とのLINE以外のSNSは禁止、という制限を設けている。

スマホ関係についてはまた別記事に書くつもりだ。


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