MBAの授業は学校組織に役に立てるのか

学校の先生がビジネススクールに行って学校組織の役に立つのか、という疑問が私の中で常にありました。
もちろん、役に立つという前提の元、通っていたわけではありますが、有効であるということが言い切れるのか、というのはどこかで引っかかっていたように思います。

自分の頭の中を整理する事も含めて、書いてみようかと思います。

■役に立ったこと。

1.自分の考えをロジカルに説明するというトレーニングができたこと
2.人や組織をどう組み立てて、どうモチベートするのか、というのは学校も企業も同じ
3.データ分析手法など、統計的な基本的知識を身につけられたこと
4.情報システム系の授業は学校組織のIT化を考える意味ではとても有意義
5.自分の環境と全く違う人たちとのディスカッションは自分の多様性を大きく広げられたこと


■企業とはやはり違うなと思ったこと。
特段あまりないと思ったのですが、企業ならではだなと思ったこと。

1.ファイナンス系の授業は、縁遠すぎて理解できない部分が結構多く、難しい…(でも大前提を知るのは意味がありました)
2.M&Aなど、テクニカルな話は実感がなく、自分ごと化するのが難しい…

そんな感じでしょうか。

結論、かなり役に立つと私は思っています。(自分の行動を肯定するわけではないですがw)

特に、学校組織が持っている前提という殻から自分を解き放って、新たな視点で組織を見つめ直せたことや、今まで問題として捉えていたことを、分析したり、課題を細分化することで、新たに打ち手を考えられることに関しては、今までの学校組織の殻を打ち破る有効な手段だと思っています。

なぜなら、学校組織には新たな風が必要なのだと思っていますし、それは既存の知識と新しい知識の掛け合わせで起こることなのだろうし、そういう意味では個人内多様性を広げていくことが、新たな風を生むのではないかと個人的には思うからです。

ただ、私はどこの組織に行っても若干マイノリティという扱いになるのだろうなという思いはあります。
1言えば10伝わるみたいな世界はないのであろうと思うので、(どこに行ってもないですが)、それにはそれなりにいろいろ覚悟することは必要なのだと思います。

それでも自分が得た特異な体験はこのあとの日本の教育に役に立てると信じて、この後やりきれるかというのが今後の課題になのかと。

学びをどう活かすかは自分次第。大事なのはやりきる実行力ですかね。

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追記

私がどうこういうよりも、偉大な先人が言い切ってくださっていましたw

経営管理論は、各種の組織体の合理的で科学的な経営管理(マネジメント)に関する一般理論を探求し、解明することを課題としている学問であり、その組織体のマネージャーや管理者に対して経営管理活動の実践上の指針を提供することを重要課題として持つ実践的経営学として特質づけられる。したがって、経営管理学の処理論は企業組織だけではなく、その他の人間活動の諸領域集団の研究に対しても適用可能な一般理論(general theory)であり、一般原理(general principle)を提供可能である

(吉永雄毅 1989『現代の経営学と管理科学に関する考察』)

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