【いとしいひと】シロクマ文芸部:お題「恋猫と」参加記事
小牧さん、お題をありがとうございます。貼付記事以下、参ります。
恋猫と戯れる猫。これは早春の季語。竈猫など、猫には冬に纏わる季語が多いが、恋する猫は春。ちなみに犬の恋という季語はないらしい。犬からすれば不満かもしれないが(自分だって恋するぞ、と)。猫の仕草などが、それを連想させるのかもしれない。
猫と愛(恋)。この言葉から想起され、忘れられない著名人がいる。
拙い言葉を重ねるのは控えたいが、美雨さんの魂を刻むような言葉と、お嬢さんの(いわばHN)なまこちゃんの悼む表情。それが全てを物語っているはずだ。
父・坂本龍一を送る際に「骨すらも愛しい」との意味の言葉を語った美雨さん。長年連れ添ったサバ美への思いはそれに重なるだろう。そして、自分がこの世に誕生する前から母と暮らし、母と父が結ばれ、自分が生まれる。お姉さんのような存在だったサバ美を思うなまこちゃん。多くのことを感じ取っただろう。祖父・坂本龍一を送った一年後であることで、余計に。
※ ※ ※
骨まで愛しい。
そんな恋ができるだろうか。そんな愛し方ができるだろうか。至高の愛だと思う。痛いほどの思いだとも感じられる、そんな情愛を私は抱くことがあるのだろうか。
「前にこんな文章を読ませてくれたわよね。あなたはどう思うかしら……雅也」
私の問いに、雅也の言葉が紡がれていく。
「そうだなぁ……。ただただ圧倒される、というのが正直なところだ。それにな……分からないだろう?最後まで愛しさを抱かないと、その色彩は」
思いは心の彩り。それは人の営み、人と人との関わり合いで、恋しさも愛しさも変容していくのだろう。かの音楽家には凡そ及ばぬまでも、心を富ませていけますように。
ひととき、一呼吸、大切な人を温められるような情愛で。
そのひととき、隣にはあなたがいて欲しい。告げずとも感じ取れる言葉を音にせず、私と雅也はお互いの目を静かに見つめていた。
(了)
拙稿題名:いとしいひと
総字数:792字
よろしくお願い申し上げます。
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