自選短歌2020年6月
今更ですが、2020年6月に詠んだ短歌33首の中から10首自選しました。
帰り道濡れたジーンズ重たくて泣けない夜に揺れる水溜り
あの夏のラムネの瓶は捨て損ね部屋の片隅君がいるよう
たくさんの本と夢とを積み上げて毎日はただ過ぎていくだけ
我慢してみんなと同じ道を行く 失敗したら終わりの国で
好きだった理由を忘れ夏が来て一杯だけのアイスコーヒー
もし君がいなくなっても僕はまたホットケーキを焼くと思うよ
昔よく一緒に行ったパン屋さん未だにふたつ買いそうになる
あの人のためだけに買ったスリッパは部屋の片隅埃にまみれ
恵まれた国に生まれたはずの僕引きこもる部屋暮れゆく夕日
金払い痛い思いをしてまでも磨いた体今夜もひとり
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