![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54703241/rectangle_large_type_2_14a975af24bb334a29ec0767f78daf55.jpg?width=1200)
私の推し画家 Vol.2(葛 蛇玉)
美術展覧会が好きでよく観に出かけます。その中でも2006年の夏に東博で開かれた「プライスコレクション、若冲と江戸絵画」展は素晴らしかったです。2008年の同時期に開かれた「対決・巨匠たちの日本美術」展と共に心に残る展覧会でした。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54718086/picture_pc_a6a6f3096147b68f2af4aa0e4f66ec6b.jpg)
そして、その中でもこの一点に釘付けになりました。屛風絵なのでタイトル画が左隻で右隻はこちら↓
![葛 蛇玉「雪中梅に鴉図屛風」](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54718598/picture_pc_6c41a0d08b07c54c3cd3393f7f2cff20.jpg?width=1200)
葛 蛇玉の
「雪中松に兎・梅に鴉図屛風」1774年です。展示は右隻と左隻が逆だったけど、今橋 理子先生によるとこちらが正解らしい。
どちらも、舞い散る雪の中に左隻は兎が二把、右隻はカラスが二羽描かれていて、雪夜のアクセントになっています。カラスというと、与謝 蕪村の作品も魅力的ですが「鳶鴉図屛風」18世紀↓私は蛇玉の方が押しです。
![与謝蕪村「鷹鴉図」](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54781994/picture_pc_3e1eed771a50d6955a56a3e0d5ea104b.jpg?width=1200)
なお、今橋先生によると蛇玉は寡作でその作品は4点しか今のところ現存していないのだそうで、それも又謎で魅力のあるところです。どちらも江戸時代の同じ頃制作されています。蕪村というと、何と言っても晩年に描かれた国宝のこの絵が好き。「夜色楼台図」18世紀↓ 雪が降り積もった京の町の様子は現代にも通じるものがあります。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54797832/picture_pc_d25ed90628dcb9e522a1f897fa01a98d.png?width=1200)
そう云えば蛇玉の兎鴉図も感覚が新しくて、全然古さを感じさせませんね。
今の時代の絵画を見る感覚で見られるところがスキな理由です。
![東山 魁夷](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54998825/picture_pc_765764aa42080e72cd9e3b7729fd9ad5.jpg)
東山 魁夷「年暮る」1968年↑と繋がるところがありますね。