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私の推し芸術家Vol.12(塩田千春)
この方は画家と言うよりも現代美術家なのでシリーズのタイトル名を画家から芸術家に変更させていただきます。最初に2001年に横浜トリエンナーレ第一回展で観た作品にどぎもを抜かれました。12mある泥だらけのドレス5着を宙に吊るし、上部に備えたシャワーで水をかけるという大作。これだけの作品を展示するには人手もいるし費用もかかるだろうしといらぬ心配までさせられたインスタレーションでした。
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この時は、お名前までは記憶しておらず、次にお会いしたのが2019年に森美術館で開催された「塩田千春展:魂がふるえる」でした。
あの横トリの作家さんだと知り、早速観に出かけました。18年後は、赤い糸が張り巡らされた作品あり、船底、トランクと多様な展開をしていました。しかし又これ一人じゃ無理だよねーという素朴な疑問が湧き上がる…実際に会場の設営作業を見てみたいものです。同時期に銀座シックスでも1階の吹き抜け空間を使って大々的なインスタレーションをやっていましたが、ここでも素朴な疑問が…
これだけのものを作り上げるのにいったいどの位かかるんだろう?
決して作品が一般に売れるわけではないこうした現代美術の作家さんの資金繰りは?とまたいらぬ心配が頭をもたげたのです。
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海外に活動の拠点を持つ女性作家である事の苦労は想像を絶するものがあると思います。草間彌生も然り、今では日本で大人気だけど、長い間NYで下積み生活をしてらしたんですよね。でもそれを乗り越えて、ここ迄来られたのは本当に素晴らしい‼ イケムラレイコも然り。
信念と勇気がなければ出来ないことだと思います。
苦労話はこちらを参照:手の中に抱く宇宙 イケムラレイコ+塩田千春 対話集 | イケムラレイコ, 塩田千春 |本 | 通販 | Amazon
自分が本当にアーティストとしてアート作品を作る上で、何か作りやすい環境っていうのは、日本から離れることであって、もっともっといろんな人種と混ざることだったんです。
作品を説明しなきゃいけない自分がいて、でも説明できないから作品をつくっているはずなのに、うまく人に伝えられないからアーティストになったのに、そこですごい矛盾と葛藤があって。
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一番最近は国際芸術祭 あいち2022に出品されています。行けなかったので画像ははろるどさんのブログよりお借りしました。
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現代美術は余計な解釈抜きに、そのまま受け入れてそれが心地良ければいいのです。難しく考える必要はありません。
とにもかくにも、私が今一番心地良いと感じる作家さんです。