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私の推し芸術家Vol.13(柚木沙弥郎)
この方を知ったのが去年の後半ということで、かなり出遅れています。
おかげで100歳になられてしまいました(笑)でも旺盛に活動していらっしゃいます。去年は立川のギャラリーTOMと女子美術大学アートミュージアムで大規模な個展を開催されて、私は相模原市の女子美で初めて作品に遭遇したわけです。
略歴
1922 東京市滝野川区田端(現・北 区)に生まれる。
1940 親元を離れ、旧制松本高校(現・信州大学)入学。
柚木にとって松本は思い出の地 となり、後に松本ゆかりの作品制作や、さまざまな仕事を手がける事になる。
1942 東京帝国大学(現・東京大学)文学部美学美術史科に入学。
1946 大原美術館に就職。当時の館長・武内潔真を通じて民藝を知る。
芹沢銈介の型染カレンダーに感銘を受け染色家を志す。
1947 染色の道に進むために大原美術館を退職。武内潔真の紹介により、
日本民藝館館長・柳宗悦を訪ね芹沢銈介を紹介される。芹沢銈介の薦めで、静岡県由比町の正雪紺屋に住み込み染色の基礎を学ぶ。
1949 第23回国画会〈国展)に初めて出品する。以降、毎年出品を続ける。
1950 女子美術大学(東京・杉並区)工芸科専任講師に就任。
1952 女子美術大学の夏期講習で芹沢銈介の助手を務め、講習生と共に型染を学ぶ。
1953 国画会の会員となる。
1972 女子美術大学教授に就任。
1987 女子美術大学・女子美術短期大学の学長に就任。
1990 女子美術大学相模原校舎開校。当時学長であった柚木は大学移転に際し尽力した。
1991 女子美術大学を退職。
この間、沢山の展覧会に出品する。
2014 「La Danse des forms 柚木沙弥郎のテキスタイル作品展」をギメ東洋美術館(フランス・パリ)にて開催。ギメ東洋美術館に作品が収蔵される。
2022 「柚木沙弥郎の100年ー創造の軌跡」展を、女子美術大学 女子美アートミュージアム(神奈川県相模原市)にて開催。
かなり端折らせていただきましたが
年表も長くて、編纂者のご苦労が偲ばれます。
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という事でいよいよスタート、その前にランチをという事で行ったのが東大の中にあるルヴェソンヴェール駒場、旧制一校の同窓会館を全面的に改修し2004年に東大のゲストハウスとしてオープンした建物で、1Fがフレンチレストランになっていて誰でも入れます。サラダバーのついた日替りランチコースは¥1200とリーズナブル。パンとサラダが食べ放題で、食後のデザートとコーヒーをプラスしても¥1800でした。ただ混むので予約して行かれるか11時開店前に並ぶかしないといけません。
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さあ今度こそは日本民藝館に向かいます。玄関で靴を脱がずに覆う足カバーを渡されて入場です。この足カバーはいちいち履き替えなくていいから便利だわ。
今日はお向かいの西館(旧柳宗悦邸)も開館していて、これで入れます。
前回の女子美ミュージアムの時とは又雰囲気が随分と違います。狭いけれど味があるというか、作品と展示室がマッチしています。
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今回同行してくれた高校時代の友人は、女子美術大学の工芸科出身で何と2年生まで柚木先生の薫陶を受けていたのだそうな。研修で民藝館には何度も足を運んでいたのでルヴェソンヴェール駒場の事も教えてもらえたわけです。その後、織の方に進んだので縁遠くはなったけどと言いながら型染と注染の違いについて説明してくれました。
要するに注染とは、折りたたんだ布を専用の機械に入れ型紙を載せて上から染料を流し入れて圧縮すると、繰り返し文様の反物が大量生産されて浴衣や手拭いが量産出来るシステムで、それを広幅布に応用したのが柚木先生の功績なのだそう。型紙の配置とか染料の色合いとかが微妙に違って味が出るので実際にやってみないと分からなそう。型染は機械を使わない、日本に古来から伝わる技法で布の上に型紙を置いて染めるので繰り返し模様も出来るし単体模様も出来て、注染はその中のいち技法という位置付けになります。
柚木はその両方を女子美で教えながら、制作に励んでいたのです。
もっと作品をお見せできるといいのですが、撮影許可された作品がほとんどないのが残念です。
4月2日(日)までやっていますので、実際に見にいらしてください。