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褒めたいという話 #3 ふたりぐらしってね

ゼータクなおうちライフをすごしてるよ

お姉ちゃんがここをしばらく離れることになった
いつも行方もさしてきかず、かるくどっかにいってくるみたいにお別れしたけど、考えてみれば意外と長いんだってさ〜、ふーん

んでワンルームでひとり、山の手の沿線のおうちを贅沢にぷかぷか漂う日々がはじまったってわけ
ちょうどテスト期間やったり、とある企画に関わっていたり、そんなこんなで順調な滑り出しじゃ

そんないもうとの最近ライフを需要そっちのけで紹介してみよう

いち、陽が昇る前の少しの光で起きてぬくぬく

に、もういいだろうと部屋があったまったのを肌で確認

さん、立ち上がって身支度、布団たたむよ

よん、洗濯物をピッと回すだけ

ご、保湿しながらちゃちゃっと料理

ろく、プロジェクターで長閑な動画を見ながら朝ごはん

なな、片付けをしながらお花の水換え、机もふく

はち、ピー、洗濯物完了、外に干そと

きゅう、畳むもんはたたんで引き出しになおす

じゅう、がー。掃除機かけてみる

じゅういち、歯磨きしながらシンクをふいてみる、鏡もやってみっか

ひとりになったおうち、めっちゃ綺麗
ひとりになったご飯、丁寧

年末年始の掃除がトドメになったのか、
私のなかで清潔スイッチオン、ガンガンにオン
ふぇっ、、、やるやん、、、やるやん、、、??

いもうとは自分に可能性を感じました。(低い)

やってるつもりでいつもどこか惜しくて
その届かないことにフォーカスされると
え、やってるのに、って天の邪鬼になって
結局2歩進んで3歩下がってるような、

妥協されて理解されて終わってなんとなくそれも切なくなったりしてたんだけど

いもうと、やっとります、げんき、こちら
静かだけどすこぶるやっとります

独り言と無縁ないもうとでしたけど、長い間、同居人がおらんくなるっちゅう緊急事態やので、
そしてこんなにやっとんで、ぼつぼつ自分を褒めております

えっへん、おおきくなったなあ

でもね、

なにかできるようになるとそれはそれでなんだか自分からひとつひかれたような気にもなるらしい

ベランダに出てみるとさ、ふいに風が冷たくて
ぶわってそれがやってきた

できるようになっちゃったらさ〜ねえちゃんに叱咤激励してもらえなくなっちゃうな〜ねえちゃんとすまなくても良くなっちゃうなあ〜

あれれ、語尾が上ずってしかたない

共感する力、イメージする力、繊細さ、傷つきやすさ、痛みを感じる力
どんどん強くなっていっているような気がしてならない

そういうのは、あのど田舎の自然の中で山に分け入り、空を仰ぎ、手を広げたとこからきとるらしい、

きのう会った人は花を生ける人で、お花のお顔はどこを向いているのか、この子の顔の正面を探してみなさい、とおばあちゃんにいわれていたそう

花を見れば、太陽がどの方向にあり、どう伸びたかったのか教えてくれる、人間は見ることができる
いろんなとこでそれは言えて、虫の目になり、鳥の目になり、波の目になり、風の目になることだってできるよね
共感する力、イメージする力、繊細さ、傷つきやすさ、痛みを感じる力は、そんなとこから来てるはずだよ、と

ベランダでひとりわからなくなっていたけど、そのひとのことばで、おおげさにいうと救われたきもち

トーキョーにはいるけれど、あっちの気配を私の中に感じてほっかりしたよ

なにより、そのひともいってたけど、
なにかに震えたり、自分を褒めたり、ぎゃくに切なくなったりできるのって温度ある生の証明

ひとりなのに、ひとりだからこそなのかもだけど、感覚の揺れをつかめているの、生きてる〜〜うあ〜!って

ひとりでもふたりでも感情が表に出ないいもうとは今日も変わらない表情で、心のなかは盛り上がっています

すいもあまいも、にがいもぜんぶぜんぶ抱けてます
超!いきてます!
げんきでいなよ、あね! 

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