ASDの子のパニック中の脳内を体験しよう
ASDの人が不変を求める理由はなんでしょう
予測出来ないことが起きてパニックが起きた時、彼らの脳内はどんな状態なのでしょうか?
こだわりが強く、パニックが起きやすい。
ぼく、この「こだわり」って言う言い方があまり良くないと思います。誰にでもあると勘違いしやすいじゃないですか。もっと医学的に言ってほしいなと思いませんか?
普通の人と自閉症の子のこだわりは意味が全く違う。
• 私はコーヒーにこだわりがあります」「このブランドにこだわっている」など、一般的なポジティブな意味合いの「こだわり」と混同されがち。
• ASD(自閉スペクトラム症)や発達障害の特性としての「こだわり」は、日常生活に支障をきたす場合があるものを指しているため、全く異なる概念。
それを読み解けていない人が、「そんなものは誰にでもある」と余計なお世話な事を言ってくる。
コーヒーが好きな人が、いつもと違うコーヒー豆のコーヒーを飲むと、「いつものやつの方がいいな」で終わるけど、自閉症の子は、不安になったり、酷いと癇癪を起こしたりする。
これが、「誰にでもある」と言われたら全く違いますよね?
そこを解剖していきましょう
まずはどう言う時にパニックになるか
・予想外のことが起きた時
・見通しが立たない時
・相手に意思が伝わらない時
・感覚過敏でキャパシティーオーバー
・集団でいる時
ざっとこんな感じだろうか。では、そんな時、僕らはどんな感覚に襲われるのでしょうか?
↓
世界秩序が崩壊した状態。
ゾンビものの作品は好きですか?あの作品の面白さは、この先何が起こるか分からない不安定さが魅力ですね。
彼らはまず、そんな1秒先どうなるか分からない世界に放り込まれる不安に襲われます。
こんな例え方もしてみましょう。
あなたは電車の運転手です。背中にはいくつもの乗客の命のプレッシャーを感じている。
だが、ブレーキが故障している事に気づき、電車の速度はどんどん増していきます。
電車の運転手であるあなたの脳内は、どうなりますか?
どうなるか予測出来ない不安な電車の運転手
どうなるか予測出来ない不安な自閉症の脳
「どうにかしよう」と思ってブレーキをかけても言うことを聞いてくれない電車。「どうにかしよう」と思って、感情にブレーキをかけようと思っても、言う事を聞いてくれない自閉症の脳。
集団の命を背負い、パニックになる運転手。
集団で居る事を苦手とし、パニックになる自閉症の子。
そんな状況。自閉症の子のこだわりは、死にはしないものの、命の危機と隣り合わせの状態と、よくにています。
これを、普通の人のこだわりと一緒にしてはいけません。
理解はする必要はありませんが、自閉症の子の脳内はこんな感じです。命の危機程の感情の揺らぎがあるのに、自閉症の子に精神薬を飲ませるのか!と言われても、そりゃ飲ませるだろ!と思いますよね。
本当にこだわりってマイルドな言い方が駄目です。
最近は言葉をマイルドにしていこう風潮が多いですが、僕は反対です。言葉を変えるより、言葉の中にある意味を皆んなで変えて行った方がいい。
そう思いませんか?
なら「こだわり」も変えない方がいいのか?