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舞台裏のようなところに

こどもの頃、ぼくは自分の置かれている現実が「演じられているもの」のようだと感じていた。その感覚は、いまでも、よく覚えている。どんなことが起こっても、蓋を開けてみれば(どうすれば開くのかはわからないが)当事者たちは皆、舞台裏のようなところに集まっていて「やあ! みんな見ていたよ!」となりそうだ、と。──時は飛ぶように過ぎ、いま、あのとき、そのときの皆はどこへ行ってしまったの? と思う。そんな自分に残されていることは、何事かを書いておくということだ。

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