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"話せる"こと、"書ける"こと

昨日はさりげなく書いたつもりだが、ぼくは記憶のある限りネイティブな吃音者で、そのことはこれまでもいくつかのエッセイに書いたし、吃音の人たちとの交流から小説を書いたりもした。

だから、ぼくが憧れるのは、"話せる"ことであり、"書ける"ことではない。──と、まぁ、はっきり言ってみたい気持ちが濃厚だ。

もっと突っ込んで言うと、より"話そう"とすることが、"書く"ことにつながったような気もしている。まさか自分が"話す"仕事をするようになるとは夢にも思わなかったが、しかし一切話さない仕事というのを探すのもなかなか面倒なことなので、それならいっそのこと、"話す仕事"にした方が調子がつけやすい、とか、考えなかったかもしれないが(そういったところもないか、と)いま考えた。

そういえば、20年ほど前、ぼくはなかなか書き出せない人だったが、"対話"を書くことによって、ぐーんと進めたのだった。"雑談"と呼んだ方がいいかもしれない。

ぼくには"雑談"が向いていた。おしゃべり、というやつだ。

読者がいて、書いたものを、読んでもらう、ということを意識するより、話を聞いてくれる人がいて、話せる、というふうにイメージする方が、ぼくには自然なことだった。

その関係性を、ながい時間かけて、書いたものを読んでもらうかたちに育てた(聞く人がいて話せるというふうに)。

話を聞かせてほしい、と頼んだら、頼まれた人は、よほどトンチンカンな頼みでない限り、話せる。

明日は、オトナのための文章教室」in 横浜の2回目だ。"「わからない」を書く"とか言ってますけど、どうなるか「わからない」というのが一番大きなところなので、初参加の人が多いみたいだし、まずは"話す"ことから始めてみてもいい("話す"が苦手なんて大歓迎、ぼくも苦手なので)。まだまだ参加OK。迷ってる方、いま知った方など、明日(11/17・日)いきなりでもいいのでお越しください。14時から、横浜市市民活動センター4階のディスカッション・ルームにて。1階、入口の掲示板には主催の「風雷社中」の名前が出てます。

(つづく)

日常を旅する雑誌『アフリカ』最新号(2019年7月号)、相変わらず発売中。在庫が少なくなってきたので、お早めに。

「道草の家・ことのは山房」のトップ・ページに置いてある"日めくりカレンダー"は、1日めくって、11月16日。今日は、「珍しいクッキー」の話。

※"日めくりカレンダー"は、毎日だいたい朝(日本時間の)に更新しています。

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