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「オトナのための文章教室」の編集
昨日は最後に、「明日はそのことを書こうかな」なんて書いていた。「そのこと」というのは、いま横浜の新聞博物館でやっている「地域の編集」を観たことで、そのつもりだが、「オトナのための文章教室」in 横浜が今度の日曜(11/17)と迫ってきたので、今日はそのことをからめて書こう。
「地域の編集」の会場は、7つのパートに分かれている。
新しい視点の流通
サブスクリプション(会員制)
双方向
まちづくり
地域の課題解決
アーカイブ性を生かす
デザイン
今日、書いてみたいと思うのは、「双方向」について。
印刷メディアにおける、つくり手と読み手の「双方向」な交流は、アンケートや投稿といったことに代表されるようである。
行政の広報誌で考えられる「双方向」といったら、そういうことしかないのだろうが、『アフリカ』のようなプライベート・プレスにかんしては、ただ読んでもらえたらいいし(飾っておいてもらってもいい)、感想なり何なりのメールならいつでも送ってもらったらいいし(それはめったにない)、話を聞いたり話したりができる場をたまに設けてみたりもしている(イベントをやるのはけっこう大変)が、『アフリカ』の編集者が何よりも強く願っていることは「つねに書く場(つくる場)を持っていたい」、ということなので、ワークショップのような定例会はあるといいと思っているし、力を入れたいのだ。それもなるだけ、負担が少ないかたちで。
メディアの話になると、つい、発信力とか流通方法とか、アーカイブとかの話になりがちではないかと思うが、ぼくがまず考えるのは「書く場、つくる場をもつ」ということの重要性だ。
「オトナのための文章教室」は、その一環で、「書く場」に必要なのは何かというと、やっぱり読者の存在だ。
ぼくには、書き手は書き手でしかないし、読者は読者でしかない、という考えはない。書く人は間違いなく読む人になるし、読む人は書く人になる可能性をいつだって秘めている。もっと言うと、読むエネルギーが、書くエネルギーより劣っているというふうにはぼくは全く思えない。
よく読むこと、よく書くことによって、きっと人は少しずつ変わっている。
そんなことも、お互いに書いたり、読んだり、話したりすることを続ける中で見えてくる。
「オトナのための文章教室」は、名前の通り「文章教室」であって、何か本をつくるためのプロジェクトではない。毎回が"書く"ための試みであっていい。ぼくは「上手に書く」ことよりも、ひとつひとつの小さな"試み"を応援したい。前にも書いたことだけれど、あるていど「上手に書く」ことなら、誰にでもできる(書いていればできるようになる)。それより、その人自身が書くことを通して見つけること、発見することの方が大切なことではないか。
横浜は今度の日曜(11/17)の14時から、約2時間。昨年からやっている三鷹の「文章教室」とは違って、いまはまだイントロダクションのような感じですけれど、"「わからない」を書く"なんて言いつつやってます。
「わからない」をテーマ(課題)にして書いてもいいし、何でも書きたいことを書いてきてもらえたらOK。書きながら、「わからない」は必ずあるはずなので、当日はそこにちょっと着目するということにして。何を書いていいかわからない! なんて方がいらっしゃれば、そのことを書けばいいので課題としては簡単ですね?
まだまだ参加者募集中。まずは1回だけの参加もOK、もちろん何も書けなくても参加OK。ぜひ、お気軽に。
(つづく)
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