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奥行き

先週の「オトナのための文章教室」(in 三鷹)で、風景を(ことばで)書くというのをやった時に、ぼくは何かのタイミングで"奥行き"の話をしようと思っていたが、ほとんど、できずに終わった。"風景"というのは、なかなか難しいことで?

風景には、"奥行き"がある。平べったい風景というのは嫌だ。あるかもしれない。風景画には。でも実際の風景には奥行きがある。

書く時には(読む時にもだが)その奥に、入ってゆきたい、と願う。地図を見るだけでは、奥へは入ってゆけない。地図の上では、するすると進める。しかし実際に行ってみたら、坂もあり山も谷もあり、簡単には進めなかったりもするわけ。

ぼくは絵にも、音楽にも、"奥行き"を感じている。感じられないものは、あまりよい作品とは言えない。

それは、さらっとわかってしまえるものではないかもしれない。奥へゆかなければわからないから。

それでぼくは、「その奥まで、入って行ってみましょうか?」と言っていた。何か少しは伝わったかなぁ?

(つづく)

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