プレーンのプロテインは買うな
プレーン味のプロテインを買ってはいけない。
少なくとも私のような筋トレ初心者は買うべきではなかった。
始めはチョコ味を買った。
初めて飲むプロテインの味は悪いものではなかった。
むしろ美味しいし、筋トレは楽しい。
「チョコ味を買い続ければ良かったじゃないか」。
そう思った方もいるだろう。私もそう思う。
購入のタイミングが悪かった。結局は私のミスである。
チョコ味を注文してはいたのだ。しかし届く前にプロテインが無くなってしまったため、繋ぎのプロテインを調達することになった。
そうしてスーパーに売っていた適当なメーカーのプレーン味を買った。
プレーン味とはつまるところ無味だ。ヨーグルトやカロリーメイトのようなチャチなプレーン味ではない正真正銘の無味。
プロテインは水か牛乳に溶かして飲むことを推奨されているが、先人の知見によると、水がより望ましいとされている（牛乳には脂肪が含まれているため）。
無味である水に無味の粉を溶かして飲むのはバリウムよろしくなかなかの苦行である。
そのうえ厄介なのは、無臭ではないことだ。無味に大して香りがあるのもミスマッチである。その不和に対して身体が拒否反応を起こしたのか、吐き気を催すこともあった。
結局、望ましいとされる水での摂取を断念してほとんどを牛乳に溶かして飲んだ。安いからとプレーンを買ったのに牛乳を買う余計なコストもかかってしまい本末転倒である。
私はプレーンをナメていたのだ。さすがに何かしら味が付いているだろうと、まさかこんなにも無味であるとは初心者の私は思いもしなかったのである。
粉が溶けにくいのも忌避する要素の一つである。これまでにプレーンを2種類、他の味を2種類買ったが、他の味と比べてプレーンはダマになることが多かった。もちろんメーカーによるだろうけれど。
料理へのアドリブ性みたいなものが私にあったなら、幸せな消費の方法を思いついたのかもしれない。
もちろんプレーンにもメリットはある。
プレーンは他の味より値段が安い。
でも言いたい。
「プレーンのプロテインは買うな」
過激な物言いになってしまったことを謝罪する。
愚かな私の付けた轍の上を皆が歩かないよう切に願う。