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#62「質量転化の法則」

「右の足首が緩くなってますね。ちょっと我慢してください。」と言われてからものの数秒後にボキッという大きな音と一瞬の痛みがあった。怪我をしてから3回目の整骨院での出来事である。毎週足を診てもらっているので、最近は先生との会話も自然になってきた。

右足首を持たれてから骨を外されたような感覚に何度も陥り、最後には大きな音と共に骨が合わさった感覚があった。その後、見違えるくらい身体が軽くなったのは言うまでもない。

どうやら私の腿裏の痛みの原因は足首から来ていたようだ。振り返ると、毎年のように右足首を捻挫していた。そのせいもあって、体全体の重心が外に逃げるような癖がついていて、自然と足首の骨の間に隙間が生まれ、外重心となり、その分腿側に疲労が蓄積しやすい体になっていたそうだ。

今回はたまたま腿裏に痛みを感じたものの、もしかしたらまた右足首を捻挫していた可能性もあった。きちんとした人に身体を診てもらうことは大切である。施術を終えた後に行ったトレーニングでは、いつも以上に身体が軽く、一歩踏み出す時にスムーズに踏み出すことができ、変な重さを感じなかった。日曜日の試合が楽しみである。

質量転化の法則というものがある。就活生の頃、面接でこんな質問を受けた。

「質と量の考え方があるが、あなたはどちらを重視しますか。」

当時の記憶は曖昧だったものの、経験的にどちらも大切で、量がないと質にはたどり着けないとかなんとかと応えたような記憶がある。

質量転化の法則とは、 「“量をこなしていく”→“質が上がっていく”→“もっと量をこなせるようになる”」 という現象を表す法則のことである。多くの物事・事柄に共通して言えることだが、質を高めたいのであれば「質が変化するまで量をこなす」ことが大切で、本質が変化しない段階で量をこなすことをやめてしまうと、質を良くする方法がわからないまま終わってしまう。要するに、量をやらないと質にはこだわれないということである。

似たような言葉に、一万時間の法則がある。ある分野でスキルを磨いて一流として成功するには、1万時間もの練習・努力・学習が必要だということだ。

冒頭の足首の話に戻るが、私にとってサッカーは子供の頃から取り組んできたことであって、今は質を意識しなければいけないフェーズである。だからこそ、パフォーマンスを高めるためにきちんとした先生に身体を診てもらうことは大切である。

一方で、サッカー以外のこと、仕事や趣味の写真撮影などはまだまだ量が足りていない。目の前に提示された仕事をまずはたくさんこなすこと。先輩や周りの人の仕事も奪えるくらいに量を求めること。質を求めるのは量をこなしてから。というより、量をこなしているとどこかで質の壁にぶつかる。これは、15年以上サッカーに取り組んできた実体験があるからこそ、自信を持って言える。

まだまだ社会人3年目を迎えたばかり、もっともっと量をこなしていこう。

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