苦手だけど好きなもの

飲み会が苦手だ。

お酒が飲めないわけじゃない。

むしろ強い方。

ビールが好き。

じゃあ何で？

飲み会で喋るのが苦手なのだ。

気心知れた友人との少人数の飲み会なら全く問題ないのだが、大人数だとどうしても緊張してしまう。

誰と何を話せば良いのか分からず、どこにも居場所がないように感じる。

平静を装っているが、内心めちゃくちゃ焦っている。

ああこんなことなら来なきゃよかったと毎回のように思う。

やっとの思いで乗り切り、帰宅したらアルコールよりも気疲れでぐったり。

今や飲み会も任意参加の時代。

そもそも回数自体も減っている。

「内向型なんだから、行っても疲れるだけだよ。」

「無理して行かなきゃ良いじゃん。」

誰かのそんな言葉に、なるほどと思いつつも、何か引っかかっていた。

そんな私が昨日、人生初のスポーツバーに行った。

名古屋観戦会！始まりまーす！#COYG🔥 pic.twitter.com/MsVKzLN05p

— 名古屋グーナー会(仮) (@NagoGuna) September 15, 2024

先月のイギリス旅行で現地観戦してから、すっかりアーセナルに魅了され、毎試合欠かさずライブ視聴するようになった。

アーセナルの観戦会が名古屋でも開催されると知り、思い切って申し込んだ。

会場に知り合いは1人もいない。

試合開始まではまだ1時間弱ある。

初めは全然話せなくて辛かった。

ああやっぱり今日もダメか。

いや、まだまだこれからだ。

気合いを入れ直す。

続々と参加者が集まり、乾杯する。

そして試合開始の笛が吹かれる。

試合の盛り上がりと共に会場の熱気も高まり、一体感が生まれた。

ゴールが決まった瞬間、全員が立ち上がり、ハイタッチで歓びを分かち合った。

勝利の瞬間を見届けた頃には、すっかり”戦友”になっていた。

上手く喋れなくてもいい。

チームを愛する者同士、同じ空間で同じ瞬間を共有すること自体に価値がある。

大人数の飲み会で喋るのはやっぱり苦手。

でもそれ以上に飲み会やスタジアムのような”熱狂空間”が好きなんだ。

ワイワイガヤガヤしてる空間に居られたらそれだけで十分楽しい。

無理して喋ろうとするからしんどくなる。

好きだから飲み会に行く。

それで良いじゃないかと胸を張ろう。

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最後まで読んで頂きありがとうございました。