自己紹介:8年間のブランクからフリーランスデザイナーになるまで
初めまして
静岡市でフリーランス
グラフィック・Webデザイナーをしている すずきしのぶです。
宜しければ公式サイトをご覧くださいね。
はじめに
2024年、フリーランス7年目です。
大学〜新卒時代(東京水道橋)
転職し、静岡に戻ってきて結婚・出産して育児に8年専念、
8年間のブランクから一念発起してフリーランスになり、現在に至るまでご紹介します。
少し長いですがお付き合いください。
大学は理系
デザイナーというと、美術系の大学出身?と聞かれることが多いのですが、なんと私は大学は理系の工業化学科でした。
なぜか?
もともとは小さな頃から絵を描くことが好きで、子ども新聞に掲載されたこともしばしば。
ですが、高校受験に失敗し、
バリバリの進学系の高校に入学、しかも進学クラスに3年間。
とても「美術系の大学に行きたい」と言える雰囲気ではなく、また当時は化学に関心もあったので、理系の私大へ進学。
ですが、今思うとこの大学が運命だったのかもしれません。
印刷会社へ就職
私の入学した東京工芸大学は、
芸術学部と工学部の2学部のみの大学で、日本で初めての写真学校が大学になったという個性的な大学でした。
そういった歴史から「印刷業界につよい大学」でした。
その大学が持つ強みと、もともと芸術に関心が高いことや在学中に取得した学芸員の資格などもPRして、水道橋の印刷会社へ就職しました。
就職した加藤文明社は、主に中学校の教科書を手掛けてました。
見学に来る子ども達もたまにいました。
そこで、デザインの仕事はないけれど、いわゆるDTPの仕事をしました。
DTPとは、文章を写真などと組み合わせて読みやすく美しくページをデザインする作業です。文字を組むとも言います。
使っていたソフトは
Quark XPress, Adobe Illustrator, photoshop です。
この会社で、これらソフトについては先輩たちに熱心に教えて頂きました。
ちなみに、
当時は、寮費として家賃を何割か負担してもらったり、
住む部屋も人事の方が手配してくれたりと(中野に住んでました)、
良い時代というか、本当〜にお世話になりました。
転職、そしてデザイン勉強
デザインに必要なソフトを習得した私は、デザインの仕事もある別の印刷会社へ転職しました。
東京目黒の印刷会社へ転職し、チラシのデザインをしました。
初めてトライするデザイン、
最初はイマイチでも同僚と競争するように、お互いのデザインを高めていくうちに、出来るようになってきたように思います。
ですが、デザイナーあるあるの0時を超える深夜労働、
残業代はなしで、0:15まで仕事して、
終電の山手線に走るなんてことも度々。
もともと持病はないものの、虚弱体質なこともあり
体が悲鳴をあげるようになり、2年ほどで静岡に帰る決意をしました。
キルフェボン本社へ
静岡へ戻り、本社キルフェボンのデザイナーになりました。
いわゆるインハウスデザイナーです。
当時は、キルフェボン以外にも雑貨店・レストランを多数経営していて、それらのデザイン制作もありました。
キルフェボンでは、撮影からデザインまで社内で行われ、デザインが仕上がると一人で社長にプレゼンしに行って汗びっしょりになることもしばしば。
大きなパーティのためのPOPや、映画とのタイアップなど、全店舗のプライスカード・メニューブック・テーブルクロスなど
落ち込むこともたくさんありましたが、やりがいも同量でした。
最も嬉しかったのは
東京銀座を歩いていた時に、前から来る女性が持っている手帳に自分がデザインしたタルトのチラシが大事そうに挟まっていたのを見た時です。
あんなふうに人の日常に溶け込んでいることに感激しました。
「ぷっすま」で草薙剛がメニューブックを見ていた時より嬉しかったです笑
寿退社 → 出産・育児に8年間専念
キルフェボン本社での勤務は結構ブラックで休みが少なく、ここでも体調をよく崩してました。ストレスが皮膚におよんだこともありました。
また、
30歳で子供が欲しい!と思っていたので、
「このまま働き続けて、ボロボロの体になんて子供なんて授からない」
と感じ、結婚を機に退職しました。
運よく、結婚して1年くらいで子どもを授かりました。
そこからはもう怒涛の8年間。
なぜか私には
「子供は3歳までは自分でみたい。」という強〜いこだわりがあり、
子どもを保育園に入れずにガッツリ育児したいという思いがありました。
赤ちゃんに接していると、普通に生物学的に少なくとも3〜5歳くらいまで母親のそばにいるのが自然だと感じずにいられないというのが、根底にあるからかもしれません。
フリーランスへ始動、 8年のブランクに苦戦
そんなこんな育児も8年経過して、そろそろお金も稼がなくちゃ…と思っていたところ、古いMacが故障して買い替えることになりました。
Mac買い替え → まあまあの出費 → これ使って仕事しなきゃ
と、子供達が小学校・幼稚園に行っている間に、デザインの仕事への道を模索しました。
また、長男が体調を崩しやすく学校を休むことも多かったため、家でできる仕事にしたいというのも大きな理由です。
なにしろ8年間のブランク!
力も衰えてるし、
誰も私がデザイナーということを知らない、コネもない。
本当にゼロからの出発!
まずはランサーズに登録して、コンペに片っ端からチャレンジしました。
他のランサーの作品を見て、自分のデザインの至らなさを感じて落ち込み、修正しブラッシュアップし、そんな毎日でした。
1コンペに多い時は120件ほどのデザイン応募があり、
デザインの感を取り戻すにはとても勉強になりました。
悔しさでメンタルは辛くて、夫曰く夜によくうなされていたようです 笑
また、当時スタートしたてのココナラにも登録し、スキルを売りました。
初コンペ当選
そんな中、ランサーズで初めてロゴデザインが選ばれました。
初コンペ獲得です!赤坂のフランス料理店タンモアさんです。
ランサーズを始めて半年ほどのことでした。
苦しい毎日だったので、天にも昇るような嬉しさでした。
この頃から、ランサーズ・ココナラ両方で少しづつ依頼が入るようになり実績が得られるようになりました。
また、
家族からも仕事への理解が得られるようにもなったことも大きいです。
8年も専業主婦でいると、
「この人はいつも家のことをなんでもやってくれる」という認識でいられて、案件が忙しい時になかなか協力してもらえない…という問題もあり。
基本、メッセージでクライアントと静かにやり取りしてので、
家の中で修羅場になっていてもわからないのも要因ですね。
完全に「この人は家で仕事をしている」と家族に認識されるのに、2年はかかりました(汗)。
飛び込み営業
実績が少しづつ増え、それをもとに「デザインできます」的なチラシを持って飛びこみ営業もしました。
飛び込み営業というと、ものすごく驚かれるのですがそれほど辛くなかったです。
やたらとペコペコして「仕事ください〜!」という姿勢ではないんです。
街から少し離れた商店街に行き、
「デザインできます、いかがですか?♪」といった感じにご挨拶してまわりました。
ターゲットは「デザインを変えたいけど、ITに疎くてハードルが高い」と感じていそうなお店で、街から離れたところにはそういった雰囲気の年代高めの経営者の方が多く、その日にお仕事いただけることも多かったです。
そしていま
2024年、フリーランス7年目です。
ここまで書いてきて自分のことながら、8年のブランクから、なかなかの道のりだったな!と感じました。
詳しくは割愛しましたが、8年間ブランクの間、育児のほかに義祖母の介護もあり(家のなかの人間関係が板挟みで、複雑になり、周囲にも理解されず人生史上もっともツライ時期でした 泣)。
女性の人生は結婚で大きく変わるので、波瀾万丈ですね。
義祖母の介護が終わっていなかったら、フリーランスにもなっていなかったと思うくらい、とても大変な期間でした。
話しを戻します。
実績の評判で次の案件に繋がったり、異業種交流会でご縁があったり、
SNS経由でご依頼があるなど、徐々にご依頼がふえきました。
また、以下も達成しました。
・ココナラでプラチナランク
・WEBコーティングのオンライン学習もし、WEBデザインも受注
この7年間、絶えることがなくデザインのお仕事が繋がって行きました。
案件数もキルフェボン時代を超える数をこなしている時がほとんどです。
デザイン依頼は
ロゴ・名刺・メニュー・WEB・看板・チラシ,カタログなど印刷・パッケージなど幅広く発注を頂けるようになりました。
また、ただ単に、「はい依頼ですね!はい、デザイン作ります。」ではなくヒアリングを大事にして、きっかけや思いなどを深掘りし、目的や最も
アピールしたいことを洗い出して、デザインに落とし込みます。
また、実績をもとに公的機関の専門家にも登録しました。
・B-nest静岡市産学交流センター
・静岡県振興財団 専門家
・CCCクリエイター支援センター
この制度をご紹介して一つの信用のツールとして役立てたことも大きいです。ある年は、B-nestの専門家派遣デザイン部門で相談数1位の時もありました。
振り返り
ここまで振り返って改めて思うのは
自分の努力によって重ねられた力・スキルを信じて
その時々、人とのご縁を大事にして
常に「うまくいくように努力し続けること」をしていれば
必ず芽が出て花が咲くのだなと感じます。
また、その時々、ご縁があった方々には感謝です。
ここまで、8年間のブランクを経てフリーランスになった話し、男女問わず、幅広い世代に読んでいただけたら幸いです。
子育て中でいつか復帰したいと思う女性にも、子育てに関わる時間がなく働きづくめの男性にも、病気などで今思うように働けない方にも、
ご参考になれば嬉しいです。
ここまで長くお読み頂き、ありがとうございました!
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