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細胞の進化 ~ミトコンドリアと葉緑体の起源~
こんにちは、はるかなです。
私の通う大学では、オンライン授業が始まり想像していた以上に忙しい日々を送っています!
さて、前回の記事では細胞の構造と、真核細胞と原核細胞についてまたその進化について軽くお話していきました。
今回は、どのようにして簡単な構造の原核細胞から複雑な構造の真核細胞に進化していったのか、ということについてご紹介していきたいと思います。
前回の記事はこちらからどうぞ↓
3ドメイン説
前回の記事でもお話したように、現在の地球上の全生物は、3つの巨大なグループに分類されています。そのグループが、ドメインと呼ばれてるものです。
バクテリア・ドメイン
アーキア・ドメイン
ユーカリア・ドメイン
の3つです。
バクテリア、アーキアが原核生物で、ユーカリアが真核生物です。
では、どのようにして細胞は進化してきたのでしょうか。
細胞の進化の流れ
太古の時代、初期の生物は酸素を使わずに有機物を合成する嫌気性細菌だったとされています。
しかし、従属栄養の嫌気性細菌だったとか、海底の熱水噴出孔メタンや水素を用いる細菌だったとする説もあります。
その後、30億年前くらいには、光合成を行い酸素を発生し、有機物を合成するシアノバクテリアなどの原核細胞が現れたとされています。
その後、シアノバクテリアが大繁殖し、地球上の酸素量が現在と同じくらいまでに増えたとされています。
それにより、生物が呼吸を行える環境がつくられて、酸素を使う好気性細菌が進化したとされます。
そして、約20億年前に原始の真核生物が誕生したとされます。
では、どのようにして原核生物しかいなかった世界に真核生物が現れたのでしょうか。
原始の真核細胞は、原核細胞の細胞膜が陥入し、核膜が形成されて誕生したとされています。(しかし、核膜が形成された順序については詳しくはわかっていません)
そして、その原始の真核細胞に他の生物が入り込み、共生してミトコンドリアや葉緑体といった細胞小器官が生じたとされます。
細胞内共生説
このような細胞の進化の仕組みは、細胞内共生説と呼ばれます。
まず、古細菌に近い嫌気性の始原真核細胞に、好気性細菌が入り込んでミトコンドリアが形成されました。
このようにしてできた、ミトコンドリアを持つ真核細胞の中にさらに光合成を行う原核生物であるシアノバクテリアが入りこみ共生して、葉緑体になったと考えられています。
つまり、真核生物に特徴的な、呼吸を行う細胞小器官・ミトコンドリアと、真核生物のなかでも植物細胞に特徴的な、光合成を行う細胞小器官・葉緑体の起源がこの細胞内共生説にある、というのです!
細胞内共生説の根拠
ミトコンドリアや葉緑体がもともと別の生物だった証拠としては、
①どちらも、細胞本体とは別の独自のDNAを持っていること。
②独自に、自律的に分裂して増えることが可能なこと。
③二重膜に包まれた構造であること。(異質二重膜構造)
があげられます。
また、ミトコンドリアと葉緑体のDNAの塩基配列を調べると、それぞれ好気性細菌とシアノバクテリア近いことも証拠の一つです。
今回のまとめ
嫌気性の細胞 → シアノバクテリア → 好気性細菌 → 始原真核細胞 → 好気性細菌の共生により原始の動物細胞が誕生 → シアノバクテリアの共生により原始の植物細胞が誕生 → 単細胞生物の多様化・多細胞化
このようにして細胞は進化してきた。
また、この進化の過程であったとされる細胞内共生説の証拠は、ミトコンドリアと葉緑体の起源の謎を説明するものである。
今回はここまで。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
次回の記事もお楽しみに!
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