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463.ダーツ初心者が「スリーインザブラック」を出しそうになる
昨日、ダーツにお誘いいただいた。
いつ以来なのかわからないぐらい経験のない僕。
通算3回目ぐらいの気がするが、14年間の野球人生を活かす時だと意気揚々とダーツバーに向かう。
どうやらダーツボードまでの距離は約2.5m。
こちとら18.44m先のキャッチャーに向かって、構えられたミットの位置にボールを投げ込むことができるのだ。
とは思っていたが全く自信はなかった。
カウントアップのルールぐらいは知っている。
輪の中に入ればダブル、トリプルというのも知っている。
逆に言うと、それ以外は知らない。
まさか「スリーインザブラック」を危うく達成してしまいそうになった自分を思うと、知らぬが仏というか、初心者は初心者なりに恐れるものも過去の経験も何もない状態のチャレンジが、それはそれでいかに強いものかを思い知った。
カウントアップ、501のゼロワン、701のゼロワンと合計3ゲーム行った。
深夜のダーツ。
学びの多い時間になった。
実践、即修正の強さ
簡単な投げ方の基本を教えてもらって、早速投げてみる。
うまく真ん中のBULLに刺さるかどうか、という以前の話で、刺さらない。
刺さらずに落ちてしまう。
どうやらボールを投げるようにダーツの矢を投げても刺さらないようだ。
投げ方を再度教えてもらう。
もう一度投げる。
思ったところにいかない。
ちょっと右下に刺さったのなら、どこに投げるかの意識を変える。
狙いどころを変える。
力の入れ具合を変える。
「力が入ってるんじゃない?」
二の腕という謎の部位に力が入っていたことに、指摘いただいて気づく。
これは野球とも同じだ。
余計なところに力が入ってはうまく狙いが定まらない。
結局は微調整を繰り返すのみで、何度も試行し、いかに早く改善を行うか、それ以外に得点を上げていく方法はない。
投げた瞬間にBULLに入ることがわかる
途中、何度かど真ん中の円の中に刺さった。
BULLといって、50点の部分である。
投げたときの腕の振り、力の抜け具合、手から矢が離れる感覚、それらを総合して、投げた瞬間に「あ、BULLに刺さる」と感じる。
その感覚はどの世界でもあるのかもしれない。
ホームランを打った感覚は、バットにボールが当たった時点でわかる。
うまく打てそうかどうかは、タイミングを取った時点でほとんど決まる。
営業や人と話すときも、何かの着地点に綺麗に収束していくことは会話の途中で決まっているかのようにわかる。
この感覚を掴むことができたのは大きい。
そして、その瞬間はやってくる。
二回連続で「BULL」のさらに中心「インナーブル」と呼ばれる場所に刺さったのだ。
これは滅多に見られないほど難易度が高いらしい。
しかも何が恐ろしいかというと、僕はたまたま二回連続中心に刺さったとだけしか認識していないこと。
三投目はさすがに外れましたが、惜しかったと戻ったときにとんでもないことの達成間際だったことを告げられて、初めて事の大きさに気付いた。
多分、先に知識だけがあったら、ビビってこんなリーチのような状況は起こらなかったように思う。
過去や未来を恐れるな
知識があるから、過去の経験があるから、委縮してしまうケースは他にもあるのではないかと、この体験を通じて感じた。
中途半端に知識があると二本がど真ん中に刺さった時点でめちゃくちゃ緊張したはずだし、外したときのダメージも大きかったと思う。
三本刺さる理想の未来をイメージすると、結局身がすくんでしまうかもしれない。
まだ起きてもいないことに恐れ、やったこともない知識があるが故に腰が引ける。
初心者というのはそういった未来も過去もないので、挑戦に対する恐れが少ない。
これはもしかして、とても大切なことなのではないだろうか。
過去や未来の想像が、現在の挑戦の足を引っ張っているのではないだろうか。
恐れずに挑戦しても、そんなに最悪のことも起こらなければ案外平気なのに、何を気にしているのか緊張しすぎたり、恐れすぎたり、動けなかったりしているのかもしれない。
防衛本能を発揮するのは大切である。
ただ、想像力の豊かさ故に挑戦に足踏みしているのはとてももったいない。
結果的にいわゆる「スリーインザブラック」は達成できなかった。
これで何も知らずにたまたま入っていたら、めちゃくちゃすごいことを3回目ぐらいの初心者が成し遂げたことになる。
次こんなにうまくいくかどうかわからない。
ただ、こうした必要のない恐れは少しでもないものと認識して、初心を忘れずに挑戦を続けたいものである。