273.全力で自分の小説を紹介してみる
ここへきて初の試みです。
ふわっと、電子書籍出してますよ、小説昔から書いてますよ、みたいな自己紹介はしていましたが、改めてどんな小説出しているのか自作自演で紹介の場を作ろうと思います。
小説を書くことは一生続けられる趣味になるな、と思って中学二年生の頃から継続してきました。
いよいよ、野球を続けた14年間という期間より長くなってきました。
小説で大きなマネタイズは考えていませんが、あと五年以内に紙の本が本屋に平積みされることを目標に、その達成に必要な多方面の力をつける努力をしています。
そんな努力の道の最中で、稀有なご縁から電子書籍化の依頼をいただいたのが、この一冊。
『小夏のブルペン』です。
元々は大好きな小説家さんの応援から始まった
僕の最も影響を受けた小説家は、中村航先生です。
その中村先生が2020年3月に立ち上げられた小説投稿サイト「ステキブンゲイ」。
そのサイトを応援しようと、大学卒業間際に完結させた物語をコピペして、加筆修正しつつ投稿したところが始まりでした。
そして、ステキブンゲイから電子書籍化の小説第一弾として、僕の小説をピックアップしていただいたという流れです。
あらすじ
電子書籍化するにあたって作っていただいたあらすじが、上記販売のページにも記載されているこの文章。
実はこれは僕が書いた文章ではなく、担当の方に端的にまとめていただいた内容になります。
そこから表紙を経て、最初の数ページはお試しで読めます。
高校三年生の夏。
そのたった二ヶ月ほどの期間に巻き起こる、高校球児たちの物語です。
高校野球の集大成となる三年生最後の大会直前から物語は始まり、やがて夏の大会を終え、夏休み中に起こる出来事と人とのつながりから、今後の野球人生を決めていく、選択と葛藤の物語。
主人公はエースピッチャーですが、とある事情でフルイニング投げられない。
ヒロインは他校のマネージャーで、実は小学校の頃に主人公と交流があったことから、学校が別でも連絡を取り合う仲です。
他にもピッチャーとしての女房役であるキャッチャー、野球部の主将やマネージャーなど、同じ高校生という立場で様々な進路を考えることになる登場人物が物語を彩ります。
世間を知っているようで全然知らない、確立した自分がいるように錯覚してしまう、そんな高校生という多感な時期に、彼らは何を思い、何を決め、何を断つのか。
これは僕が大学野球を通じて、選手から学生コーチへの転身で葛藤した、その当時の思いがありありと映し出された話になっています。
野球というつながりの中で揺れ動く、高校生たちの小さなひと夏の物語を、ぜひ堪能してみてください。
タイトルの意味
タイトルには、最後の最後まで悩みました。
実は大学四年生当時、物語が完結してから2ヶ月ぐらい悩んでいました。
どんな言葉を並べても、なかなかしっくりこなかったのです。
卒業間際にようやく決めたタイトルが『小夏のブルペン』。
ブルペンという言葉は聞き慣れない方もいるかもしれませんが、野球でピッチャーが投球練習をする場所で、グラウンドの端っこに位置している事が多いですね。
「小夏」という言葉は、まずヒロインの名前です。
こなつ、という響きは好きでした。
タイトルを決めるのは苦手ですが、登場人物名を考えるのは好きなのです。
そしてもう一つの意味が、文字通り「小さな夏」ということ。
高校生からするとかけがえのない人生で大事な期間ですが、振り返ってみれば小さなひと夏の話。
どこにでも誰にでも起こりうる、小さな物語だという意味を込めています。
ブルペンは投球練習場。
ピッチャーの準備する場所と捉えて「準備期間」という意味に。
『小夏のブルペン』は、小さな夏の準備期間の物語、という意味にしよう、と決めたタイトルです。
あとヒロインの名前もかかっているし、いいんじゃないかな、と。
まさに登場人物たちにとって、次の人生の選択に向けて準備期間のような夏になっています。
自分的には綺麗な文言になってよかったです。
結構気に入っています。
野球小説を書き続けたい
これからも書き続けますが、やっぱり野球については思い入れがあります。
大学まで体育会で野球をやっていた人間が小説を書いていることは珍しいと思うので、野球に関することは書き続けたいと思っています。
野球を14年間続けてきた人だからこそ、わかる感覚がある。
10年目で初めて気づいた感覚もたくさんありました。
継続の先、レベルの高い環境でやることを通じて養われてきた野球の感覚を、物語に乗せて伝えていきたい。
そんな小説を紡ぎたい。
これからより多い経験を積めるようになり、より幅広い挑戦ができるようになり、その先に書く小説はとても魅力的なものだと思っています。
小説を書くことがゴールではない。
自分の世界を、思いを、言葉を届ける。
そして、届いた先の人の行動が変わる。
それを目指して。
文章を書き続けていきます。
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