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そぞろ歩きの見つけもの。ヤマブキの葉
ヤマブキの葉に日差しが当たっている。
昔、ランタナの花がヤマブキに見えて「ヤマブキが咲いている」と主張して、却下されたことがある。思い込みだった。その地方にヤマブキは自生しない。
花は終わっても柔らかい新芽がふわりと風に揺れる。もう少し見ていたい。
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ヤマブキ、山吹の花は、関東では有名な話がある。
『花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき』
太田道灌が狩りに行って雨に降られ、近くの民家に「蓑:ミノ」を貸してくれと頼むと、民家の女が庭に咲く山吹の花を切って歌を付けて寄こす。道灌は怒って去っていく。後で、意味を教えられて反省する、というもの。
小学校では、「実の」に「蓑」をかけていると教わったが、当時は今一ピンとこなかった。ただ、庭の山吹にも物語があるんだなぁ、と印象に残った。