気遣いは苦手。
もう随分前のことです。とある企業。ルールが明確でなく、
「背中を見て覚えろ」
という風土。
「マニュアルとかありますか?」などと聞くと、「みんな、やってるから、見て、覚えて!わかるでしょ。」くらいの回答。
担当者が誰か聞くと、「気が付いた人がやればいい。」
そういう組織では、いつの間にか、気の優しそうな人が、面倒な作業の暗黙の担当者みたいになる。で、
面倒で地道な作業は特定の人に集中する。
手順とか教育とは無縁で、予見や気遣いが称賛される。
「A部長が、月末の昼過ぎに2階に行ったら、必ずその後で売上資料を出せという指示がある。」
「だから、A部長の行動を見て、そのタイミングで売上資料を準備する」
こういうことができる人が、褒められたりする。
売上資料の見せ方を検討したり、誰でも出せるよう資料作成手順を明確化したり、資料の内容に責任を持つ部門を決めたり、...などと言うと...
「そんな、お役所仕事みたいなこと言うな!」
と、大声で言われたりする。
そんな環境に馴染めず、辞めていく人もいる。すると...
残った人は、その環境に馴染めた人ばかり
になる。
だから平然と、面倒な仕事は特定の人に押し付ける。
業務分掌など無く、「気遣い」で仕事をする。
部門名と、所属している人がやっている内容がリンクしない。
新入社員にルール、手順、役割、を教えるのでなく、「気遣い」を共有させようとする。
私は外部業者で、システムの再構築という自分の役割を数年で完了。その組織とはそれだけのお付き合いでした。
当時、「そんなことまで書類にするの?役所か!」と言われて、繰り返し、頭を下げて「はい。書いてください。」というのを続けていました。
一度だけ、ひとりだけ、「こういうやり方、好きです。誰が何をするか、わかりやすいですね。」と言ってくれた若い社員がいました。
偉そうな言い方になるかもしれませんが、少し、希望を感じました。
その組織の常識に染まっていない人。
たいてい、3年くらい組織に所属すれば、その組織の常識に染まってしまう可能性が高い。
私自身、年齢は50代なので、こういう言い方をすると、自分の首を絞めるかもしれないですが、やっぱり、
何かを変えのは、若い人の方が向いている
という気がします。
誤解されたくないのですが、中高年や高齢者を否定する気は全くありません。自分もそちら側なのですから。
若い人、組織の常識に染まっていない人、がエンジンになって変化を生む。
中高年は、それをアシストする。
少なくとも自分に近いところだけでも、そういう形に近づけたいと思って日々逡巡しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
kindle でもいろいろ書いています。
もうすぐGWですね。5月の連休に本でも読もうかなって人!何を読もうか?という方の参考になれば...