『菜食主義者』読了

ハン・ガン著『菜食主義者』の原書を読みました。

あらすじ

ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく姿を見つめる夫(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほど求め、あるイメージの虜となってゆく姉の夫(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子……脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへ(「木の花火」)―

3人の目を通して語られる連作小説集


感想のようなもの

知らない単語が多かった〜!なるべく辞書を使わずに読んだのですが、8割程度の理解です。

なので、内容の深いところまでは理解できていないと自分でも感じるのですが、現時点での感想を書き捨てておきます。

まず、出てくる男たちが気持ち悪い!てか、なぜ皆そんなに生きづらさを抱えてるの…もっと肩の力抜いてたのしく生きようよ!

という、薄っぺらい感想をもって読み進め、なんだかよくわからないズーンっと暗い気持ちを抱えたまま読み終わった。この作品には救いや、癒やしや、答えとかが、ない。

みんなおかしい…

そこでふと、
「おかしい」とか「普通じゃない」ってどういうことなんだろうと思い至る。「常識」だとか「こうあるべき」って考えの押しつけが、彼らを苦しめたのではないのかと。

ヨンヘを「狂気」へと走らせた原因は、あの出来事だけじゃないのかもしれない。もっともっといろいろな要素が複雑に絡み合っているのかも。

それは例えば、
「気持ち悪い」とか、「もっと楽に生きればいいのに」なんていう理解のない言葉だったり。社会とは、女性とは、家族とは、こうあるべきみたいな無責任な押しつけだったり。

そうか、きっと私もこの物語の歯車のひとつなのだ。知らんけど。

もっと韓国語力がアップしてから、心が健康なときに読み返したい一冊。







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