わたしは、まだ愛を知らない
わたくしは、高校3年の淡い冬、ひとりの女の子とLINEを通じて仲を深め、告白を受ける。僕には初めての恋人で、私を愛してくれる幸せに満ちていました。
わたしは、わたしの存在に愛が持てませんでした。わたしは、わたしの存在を認めることが出来ませんでした。認めるには努力やわたしを傷つける行為が必要でした。
彼女は、わたしの存在を愛してくれたので、わたしは初めてこの世界にいてもいいと思えました。努力や結果を出さなくても、存在するだけでわたしの存在を認めることが出来るようになりました。
「あなたは本当に私のことを愛していますか、誰でもよかったんじゃないですか」彼女は哀しい表情でわたしに問いかけます。
わたしは、この問いに答えることが出来ませんでした。
わたしは、私以外のすべての人類を尊い存在として見ています。
わたしにとってすべての人類は平等で特別な存在などいないのです。だから
わたしはまだ愛を知らない。
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