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ねこぐるま と遊び
手押し車、猫車、一輪車。
どれが本当名前なのか知りませんが、猫が好きなので猫車でいいです。
あの土を運ぶやつ。
仕事で何回か使ったことがあるのだが、僕は猫車を操縦するのが好きだ。
猫車はバランスが悪い。
なんせタイヤが1つで、一点しか地面についていないのだから。
だから猫車を持つ2本の手の僅かな感覚が、そのまま猫車の操縦に影響する。
本当に気持ちクッと手の力を下げるだけで、猫車はクルンクルンと曲がる。
小さな力で大きく動く。
だけどアンバランスだから、あっと油断すれば簡単にひっくり返りもする。
何度かヒヤリとした場面を腕力で無理やり立て直した。
それも込みで猫車は面白い。
なんだろう、すごい操縦しているなって感覚だろうか。
砂利の悪路でバランスを崩されまくる中で、手の僅かな力加減で保ちつつ、スイスイと猫車を操り、所定の場所まで土を運べた時は、表情は変えず心の中で高揚していた。
その運搬の往復の中で、もはや無意識に近いところで、良し悪しを判断し、より美しい猫車捌きを磨こうとしていた。
自転車にはない感覚だ。
あの持ち手の重み、一輪というアンバランス感、スタートとゴールのある往復運動。
猫車には何か特別な遊びの構造が出来上がっているように思うのだ。