映画『さいはてにて やさしい香りと待ちながら』
2014年製作/118分
監督:チアン・ショウチョン/出演:永作博美、佐々木希
澄んだ青空・青い海を見て
静かな波やコーヒー豆の音を聞いて
やさしいコーヒーの香りを感じる作品
仲間と共に漁に出たまま戻らない
子供の頃に別れた父親を
思い出の場所で静かに待ち続ける主人公岬
向かいの民宿に暮らす絵里子家族や小学校の先生
漁に出て戻らない家族を待つ人々との時間も
何らかの辛さを抱えているからこそのやさしさが感じられて好き
グリーフのお話でもあって
大福のエピソードを笑い合うシーンに
共通のグリーフがあるからこそ通じ合う空気に切なさを感じました
絵もきれい
能登の海や空はもちろんなのだけど
コーヒーの小屋の中も小屋の外の灯も
衣装のさまざまな青も
底抜けに明るくきれいではなく
静かでさみしくきれい
何かを抱えながら支え合って生きる
こんな風にあれたらいいなと
やさしい気持ちになりました