「とくべつってなに?」。子どもの質問から、彼の豊かな未来を願った。
私は、大学1年生から現在(大学院2年生)まで、業務に未就学児のお世話を含むアルバイトをしています。
幼い子どもは、面白い質問、時には考えさせられるような質問をしてくることがあります。
例えば、子どもたちの朝ごはんの時間。
私は、子どもたちが楽しく食事を待つことができるように、クイズをしながら配膳するようにしています。
👩「はーい、お味噌汁きたよ。中に何が入っているかわかる?」
子どもたちの前に、お味噌汁を置きました。
この日のお味噌汁の具は、わかめです。
👦👧「わかめ!!」
と元気に答える子どもたち。
(意外と食材の名前を知らない子どもがいるので、知らなかったら、教えてあげます。)
👩「お~!正解!すごいね!よく知ってるね💮」
👩「お味噌汁の中に、わかめが入っているね!」
こんなふうに。
なんでもないようなことをクイズにして、文章にして返していきます。
答えるときに子どもは頭を使うし、答えるたびに「そうだね!すごいね!」と褒める機会、楽しみながら待つ時間を作り出せるところがいいなと思っています。
朝ごはんを食べ始めると、ある子どもが、
👦「わかめって泳ぐの?」
と、私に聞いてきました。
…わかめって泳ぐの?
面白いなぁ!
わかめは泳ぐのかなって思っているんだなぁ。
(かわいいです)
頭の中でわかめが泳いでいる光景を浮かべてみました。魚と同じように泳ぐわかめ。
子どもが、わかめが海で生きていることはわかっていることがわかります。
ひらひらしているし、それが泳ぐように見えるかもしれないなぁ。
…ところで。わかめ、なんて説明しよう。
👩「わかめはね、“カイソウ”って言って、海に生えている植物だよ。だから、泳がないよ。」(※)
先日は、夜の寝かしつけをしていたら、急に、こう聞かれました。
👦「とくべつってなに?」
…うーん!
確かに、「特別」ってなに?
わかる。でも、説明ができない…!
👩「…ん?えーとね…」
特別。改めて説明しようと思うと、わからない…!
この子(未就学児)にもわかるように、どう説明したらいいんだろう?
そんなうち、
👦「今日だけってことでしょ🤭」
なんだか得意げに、そう言われました。
(ちょうどこの顔文字の顔のように。とてもかわいい。)
…たしかに…!それはそうかもしれない…!
誰かに「今日だけ”特別”だよ。」とか言われたのかな?
特別に貸してあげる、とか、
特別にいいよ、とか。
これまでの経験の積み重ねで、
特別=今日だけ
って、理解したんだろうなぁ。
この子どもの世界では、「特別」の意味は、「今日だけ」なんだ。
でも、特別という言葉を使うときは他にもある。
例えば「特別な人」とか「特別な思い出」、「特別な時間」。
それらは、“今日だけ”の人でも、“今日だけ”の思い出でも、“今日だけ”の時間でもない。
この子どもの世界では、「特別」の意味は、「今日だけ」。
でも、これから生きていく中で、彼の中の「特別」の意味は、広がっていくんだなあ。
そうやって、彼の人生は豊かになっていくのかな。
👦「とくべつってなに?」
可愛らしい質問。
でも、これから広がる彼の人生まで想いを馳せてしまうような質問。
大きくなった彼に、同じ質問をしてみたら、どんなふうに答えるのかな。
気になってしまいました☺️
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