坂道と腹の底
「なんだかなあ。なんだろうなあ…」
ここ2週間ぐらいはどうしても気持ちがスッキリせず、落ち込むのとは少し違うが体調にも精神面にも何か澱んでいるものがあった。
胃が痛い、眠りが浅い、緊急の支援が舞い込む。
何ができるわけでもないことが続きつつ、助成金の申請にも追われる。
キツい。
なんなんだこれは。
とにかく必要なものは休養だとは思うが…。
さて、今日は休みだった。
前日から、毎月行くようにしている温泉施設のことが頭にあり、なおかつそこに向かう道すがらを歩いて行くという目標ができた。
一晩明けて7:00過ぎ。
さっさと着替えて歩き始める。
寒い。微かに震えるぐらい。
大通りに出る。
昇ってきた太陽の光で一気に体が温まり始める。滲む汗。コンビニに寄って買ったコーヒがさらに加熱してくれる。
5km地点を越える。
7kmあたりからは坂道が始まる。
山が見える。
心の底よりもっと下。
腹の奥から何かが込み上げる。
マンガなら、
ゴゴゴゴゴ…という感じだ。
そうだ。こういう人間だった。
思い出せてきた。
熱量。音量。腹の底からゴゴゴゴゴ…!
最終的には山をひとつ越えて、10kmほど歩いたところで無事に終了。
後からやってきた車で家族に拾ってもらい、温泉に入ってきた。
サウナ、水風呂、露天風呂。
最高の汗をかき、流した。
お昼ご飯はこちら。
腹いっぱい。
これだけ食べたら、夜まで腹いっぱい。
ずいぶん小さな胃袋になったものだ。
腹の底からエネルギーが湧いてきたというお話。