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3Dモデリングでスマホスタンドを作ろう-高校での授業実践-

わたしは、福井県あわら市でただ一つの高校であり、今年度からDXハイスクールに認定されている「福井県立金津高校」にて、希望する生徒さんを対象に、年間6回程度の課外授業を担当させていただいています。

1〜2回目の実践では、ChatGPTを活用したゲームサイト制作講座を開催し、たくさんの生徒さんが受講してくれました。

ゲームサイト制作講座の詳細についてはこちら↓

2回目となった授業では、「3Dモデリングでスマホスタンドを作ろう」という実践をしてきました。

TinkerCadという初学者向け&インストール不要のウェブアプリを使って、3Dモデリングの練習からオリジナルスマホスタンドの完成までを90分でザザッとやり切るという、今回もハイペースなプログラムでしたが、充実した時間となったかなと思います。

今回は、その実践内容について記していこうと思います。

TinkerCadを使ってみよう

まずは、3DモデリングアプリであるTinkerCadの使い方を学んでいきます

TinkerCadは直感的に操作ができる、初学者向け3Dモデリングツール。インストール不要で使えるウェブアプリであることと、クラスコードを講師側で発行し、一人一人のアカウントを管理できることから、出張授業や一度きりの授業、大人数での授業に適しています。

TinkerCadについて

シェイプを並べたり組み合わせたりするだけの、直感的な操作で使えるTinkerCad。練習として、花びら、コップ、雪だるまの3つのシェイプをみんなで作りました。

TinkerCadの基本的な使い方は、Web記事やYouTube上にたくさんの情報がある点も、授業をする上で扱いやすいポイントです。

スマホスタンドを作ろう

練習が終わるといよいよ、スマホスタンドづくりに入っていきます。

生徒さんにとってシェイプのイメージがしやすいように、比較的簡単に作れる「半球型」と「四角型」二つのパターンを提案しました。基本の形は、TinkerCad上の基本操作で作ることができます。

スマホスタンドのパターン

個性を出すためのアレンジ例も掲載しておきました。また、生徒さんが各自ネットで画像検索をしながら、形の試行錯誤をすることも推奨しました。

スマホスタンドのアレンジ例

最後に、印刷したい色を選んでもらって完成です。アカウントは個別に発行されるので、完成まで至らなかった生徒さんは、1週間ほど自由に編集してもらえる状態にしておきました。

授業当日の様子

授業の終わりに

生徒さんが作成したスマホスタンドはコツコツと3Dプリンターで印刷して(20個以上の作品をコツコツ印刷しようと思うと、かなり時間はかかりました)、約1ヶ月後に生徒さんの手元に届けました。

そしてこの日とても嬉しかったことは、前回のChatGPT講座を受けてくれた生徒さんが授業の後、自宅で自主的に作ったオリジナルのWebサイトを見せてくれたこと。

講座をきっかけにテクノロジーに興味が芽生えて、自分の力で勉強し何かを作る生徒さんが出てくるのは、本当に嬉しいことだなと思いました。

おわりに

何だかこんなことを書いていると、とってもちゃんとした人みたいに思うのですが、全然うまくいかないことも多々あります。

そんな時は、一人で黙々とアウトプットをしていると心が落ち着きます。
わたしは手先が不器用な方なので、アナログよりもデジタルの方がそのアウトプットが捗ります。

だから、テクノロジーで何かを作り出す楽しさを教えるのは、スキルを伸ばすとか将来の可能性を広げるとか、もちろんそういう意味もあるけれど、誰かにとっては今この瞬間を生きるためにもなるような、そんな気がしています。

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