読書感想〜ユリゴコロ〜
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沼田まほかる
『ユリゴコロ』
体の弱った父の住む実家で亮介が見つけた謎の手記。
そこに書かれている凄惨な内容と苦しい歪な愛の話し。
一方で亮介の婚約者も失踪し……
物語りの前半は手記を中心に書かれており、この内容が読んでてしんどかったです。何人も人が死ぬシーンが記されている連続殺人犯の手記。
その手記の主が心を満たすものがタイトルにある「ユリゴコロ」、心のよりどころみたいな意味合いなのかなと。このユリゴコロがどう変化していったのかが、この物語りのラストへ繋がる部分でした。
亮介が手記を読み終えたあたりから、物語りの雰囲気はガラッと変わった気がします。
家族の形とは?愛とは何なのか?
しんどい前半を読み終えると、この物語りでのその答えが書かれていました。
わたし的には、あまりに前半が歪んでいたために、ラストの展開が上手く飲み込めませんでした。
それでも衝撃の結末と愛の形を書き切った内容は、惹き込まれる面白さがありました。
ユリゴコロ
殺意も愛も
よりどころ
愛満ち足れば
人また変わる