読書感想〜暗いところで待ち合わせ〜

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『暗いところで待ち合わせ』
乙一

これはすごい…
物語りは盲目のミチルの部屋に、同僚を駅のホームから突き落とし殺害したアキヒロが身を隠し生活をするという、何とも気味の悪い設定で進みます
読み始めた時は思いもよらなかった、読後のこの感情
感動という簡単な一言では表せない感情でした

境遇は違えど、1人でいることが幸せなんだ、傷付かない唯一の方法なんだと自分自身に言い聞かせている2人
でも、本当は自分に嘘をついていることを分かっている…分かっているけど変われない自分に蓋をする、そんな同じ匂いのする2人
そんな2人が特殊な設定の元、徐々に変わっていく姿に心が揺すぶられます

最後まで読むと、すべてに無駄のない展開であることにも驚かされます

初読みの作家さんでありましたが、凄い作家さんに出会えたと思いました

【読了短歌】

希望も光も見えないわたしを
救い出したのは見えないあなた

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