無職が家を借りるには
難航中です。
建て替えにおける、賃貸物件を借りる難しさは数点。
さて、以上が【建て替えにおける賃貸を借りることの普通の難しさ】
ここから【無職】という条件が加わって難易度はさらに上がります。
1.無職
2.保証人なし
お前ら家賃を払えるの?社会的に大丈夫な人間なの?という、人としての信用の問題。
家賃を払う貯金はしっかりある。家を建てられるくらいちゃんとある。
しかし信用が示せないために家を借りられないという落とし穴。
これをクリアするための方法は二つ。
①「大家直」「オーナー直」の「保証会社不要」を探す
②「預貯金審査」できる家賃保証会社を探す
①「大家直」の「保証会社不要」
家賃保証会社を通さない、大家さんが直接貸してくれる物件を探すということ。
ジモティーで不動産をこのワードを入れて探すとほんのいくつか出てきます。他のサイトでは、Googleの全体検索ですら引っかかりませんでした…。
しかし、保証会社不要と書いているのにいざ連絡したら、ソレ保証人不要の間違いでした☆と言われることも何度かありました。なので、あまりこのワードは信用できないなと思いました。
保証会社不要と書かれた物件に片っ端からアタックしたものの全て全滅。
そんな物件は幻なのかもしれない…。
②預貯金審査できる家賃保証会社
家賃の20倍くらいの貯金があることを証明して、それを見せて家賃保証会社をクリアするという方法。代表的なのだと、U Rは預貯金審査があれば保証人不要です。(ただし家賃の100倍貯金がなければならない)
しかし、これも通帳のお金が見せ金だと思われるような取引内容だと通らないこともある、らしい…。
家族から一時的に借りてドカンと入金、みたいな、出元がわからない通帳の数字では信じてもらえない、ということかも(そもそもそんなのは贈与でも引っかかりそうな気がするけど…)。
そして我々、探しましたが保証人不要物件はあっても
保証会社不要物件というのはほとんど見つけられませんでした。
URも遠い所しか空きがなく、今のところは最後の手段。預貯金審査してくれる家賃保証会社と提携している不動産屋を探すことにしました。
【家賃保証会社について考える】
保証会社さんには難易度があり、
独立系→LICC加盟→信販系の順で審査が厳しくなります。
理想は審査が優しい独立系!
というわけで、まず目ぼしい物件を条件を入れて検索。
引っかかった物件の【保証会社】をチェック。
保証会社の難易度を検索にかけて優しいところを探していきます。
そうして見つけた物件×保証会社の取扱不動産屋へ予約をして行ってみることにしました。
【はじめての不動産屋】
なるべく身なりを整えて、控えめな態度と、
自分の事情を説明できるように脳内でシミュレーションして入店。
前向きな無職であることをアピールして、建て替え等こっちの事情を説明すると、なるほどですねー!と条件に合う物件を二件探してくれました。
しかし来店したのが水曜日ということもあり(水曜日はなぜかほとんどの大家さんと電話が繋がらないらしい)明日また連絡しますね、ということで終了。
これは…ダメだったのかな?
【保証人について考える】
家賃保証会社が通っても、さらに保証人も欲しいわという大家さんは割といるらしく、
不動産屋のお兄さんが「なんとか頼める人いませんかね?」と。
保証人になるよ、と言ってくれている親はいるけれど遠方。また心情的に、自分が保証人になりたくないのに
人に保証人になってと頼むのってどうなの?という気持ちもあり、
「保証人代行」なるものを探してみる。
これがなかなかグレーゾーンで、キチンとした会社なのか危ない会社なのか見極めが難しく、ちょっとやめとこうか、とストップ。
保証人はできればなるべく不要の方向で頑張ることにしました。
【不動産屋さんから連絡が来た!】
不動産屋さん、昨日リストアップした物件の大家さんに声をかけたところ、
「無職はちょっと…」
はい、やっぱりダメでした。
朝から落ち込む我々。
またいい物件見つけたらご提案しますね、明るい声で電話は切れました。
ここまでの不動産屋さんとのやり取りでなんとなくわかったのは、
「不動産屋さんは自分達にぴったりの物件を山ほど探してくれるわけではないぞ」
ということ。
というわけで、気持ちを切り替えて紹介される物件を待つのではなく
条件を絞り目を皿にして色んな会社をさらに探しまくりました。
すると10件ほど良さそうな物件を発見。
片っ端から不動産屋さんに行けますかね?!と連絡。
すると、3件ほど大家さんが相談に乗ってくれそうな物件が!
3件全て短期入居OK、しかも保証会社なしでもいいわよとのこと。こっちの事情を不動産屋の担当さんがうまく説明してくれたらしく、短期入居と門番である家賃保証会社のハードルを難なくクリア!
ようやく交渉のテーブルまで漕ぎ着くことができたのです…!
そこから、現地へ直接行って周辺を確認。
昨日までは住めればどんな場所でもいいわと絶望していたくせに、
いざ候補が出てくると欲も出てくるのが人間というもの。
合計金額が安く
立地が小学校に近くて(市町村と校区が今と変わらなくて)
引越しが楽な一階(自力でほとんどの物を持っていくため)
2DKくらい広いのがいい
あとキレイだとなおイイよね
みたいな、やっと普通の家探しの感覚を取り戻して、楽しく見て回りました。
Aの物件は学校に近く、2階で、築浅で、家賃10万オーバーの保証会社不要。
Bの物件は学校から少し遠く、3階で、築浅で、家賃9万に預貯金審査ありの家賃保証会社。
Cの物件は学校に近く、一階で、築50年ノーリフォームで、家賃6万で、保証会社不要でインターネットと水道代がタダの物件。清掃費はタダだけど自分でやりましょう。保証人は念のために名前と住所だけ必要。
AとBがトータル11万近くなってしまうということもあり、
即Cで6ヶ月よろしくお願いしますを決意。
物件が決まれば次は内見。初めての内見にワクワクして行ってみたら、
築年数の割にあんまり古くなく、部屋も二部屋あって何より大家さんが優しい!
ようやく契約書を書く段階まで進むことが出来ました。
【それでも無職はよろしくない】
だがしかし。ここにきて、ご職業は、と大家さんから質問が来ていますと不動産屋さん。なんでもいいので、と言われ、株式投資の年間取引書はどうですかとダメもとで聞いてみました。
ある程度利益が出ていれば認められます、とのこと。
えっ?そんな不安定なものでもいいの?
どうも、働いているということは、税金を払っていることと割とイコールらしい。
特定口座で株式取引をしていた私たちでも、税金はしっかり払っているから、仕事として認めてもらえるらしい!
そういうことで、ここにきて脱・無職認定してもらえることになりました。
さらに、ダメおしで六ヶ月家賃の先払いもさせてもらいました。
それから引越しで冷蔵庫が玄関を通らなかったりなんだかんだとありましたが、
一ヶ月過ぎた今、快適に引越し先のアパートで暮らさせていただいています。
無職が家を借りるのに必要なのは保証人。
そして、少なくても、収入を得て税金を払っていると証明できる何か。
あとは懐の広い大家さんに出会うために、諦めずに物件を探し続ける根性。
しかし高齢になった場合、さらにハードルが上がることは間違いないので、
人の縁と持ち家は大切にしよう!と改めて気付かされた出来事でした。
ちなみに。
駐車場も別で借りたのですが、こっちは保証人も保証会社も働いているかどうかも何も聞かれませんでした。
同じ借りるでもこの温度差は一体なんなのか、ちょっと不思議。