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娘は先天性代謝異常症 #2 新生児マススクリーニングでひっかかった話

はじめに

私の娘はプロピオン酸血症という先天性の病気です。医療機関のHPには暗くて怖いことばかり書いてあるのですが、当事者の発信を見ると娘にも明るい未来があるのかも、と希望がもてました。
当時の自分のように不安に思っている人に届くととても嬉しいです。

新生児マススクリーニングとは

生後4日頃、踵からほんの少しの血液をとって先天性の病気がないか検査をします。

スクリーニング検査の対象疾患は、検査の負担が軽く、治療可能で、かつ放置すれば障害を引き起こすような病気です。これらを発症前に発見・早期治療を行うことにより、障害の発症を予防する目的で実施されます。

一般社団法人 日本マススクリーニング学会

1977年国家事業としてスタート。2014年から新しい検査を導入し、それまで6つの病気が対象でしたが、20疾患まで分かるようになりました。10年前だと娘の病気はまだ対象ではなかったので、体調不良の原因がわからず発見が遅れていたそうです。

結果を知らされたとき

生後4日目に検査をしました。専門機関に送って結果がわかるまでに数日かかるので、結果を知らされたのは生後7日目です。

生後5日目に母子共に退院。黄疸気味だったので2日後またきてくださいと言われ、生後7日目の朝、産院を受診。黄疸がでてるから今日は泊まりましょうということで、私は家に帰りました。

母乳を飲ませたいなと思い、搾乳して16時半頃持って行った時に「ちょうど先生がお話がしたいそうです。」と診察室に通されました。

そこで
・検査の結果、気になる数値がある。
・確定ではない為そこまで心配しなくてよい。
・再検査をいつどこで行うかまた連絡する。

ということをお医者さんに言われました。

再検査はよくあると聞いたので、そこまで心配せずに病院を後に。

すると30分後に産院から電話がかかってきて
「今から県病院に向かってほしいのですが
もうお家に帰られましたよね?」

電話があるのは明日かもしれないし、数日後かもしれないと言われていたので、今すぐ!?と驚きましたが、幸い産院の隣で買い物をしていたので、すぐに行けます!と戻って娘と看護師さんを車に乗せて3分で県病院へ。(家に帰っていたら30分以上かかったのでよかった)

県病院に着くとすぐに血液検査。
検査の結果、血中アンモニアの値が560と高いことがわかりました。

「ドクターヘリで大学病院に行きます」

え!そんなに緊急事態なの??
ところが数分後、

「ヘリが間に合わないので救急車で行きます」

到着がヘリが飛べない時間になってしまうということで、救急車に変更。(ヘリ乗ってみたかったな、なんて思っていた)

そして、救急車で1時間40分、点滴に繋がれた我が子を抱っこして大学病院へ向かったのでした。

大学病院でのお話はまた次回書きます。

生後7日目までの娘の様子

生まれてからの様子を振り返っても、
・よく寝ていた(赤ちゃんはたくさん寝るものと思っていた)
・体重が増えなかった(できるだけ母乳で育てたかったので飲む方も飲ませる方も下手くそだからしょうがないと思っていた)
この2つくらいしか思いつきません。

急性発症型と呼ばれる重症タイプだと
・大量の嘔吐
・呼吸が荒い
・ぐったりしている
等の症状で気づくことが多いそうです。

急性発症型だったにもかかわらず、目に見えてわかる症状がなかった娘にとって、マススクリーニング様様なのです。

そして、結果を聞いてすぐに動いてくださった先生方のおかげです。

他にも
・黄疸で入院になったこと
・たまたま夕方に母乳を持っていったこと
・電話があった時、産院の近くにいたこと

色々な偶然が重なって、早期に対応ができました。主治医の先生も、最速で最善の対応だったと何度もおっしゃっていました。
(娘の強運さはこれからさらに発揮されます。)

次回は大学病院での治療や入院のことなどを書ければと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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