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【益山詩集】世の中おかしい
詩人:益山弘太郎
世の中 おかしい
人間が 先か? 機械が 先か?
首を 曲げている
下を 向いている
こんなんで いいのか
こんなんで いいのか
電車の中 バスの中
どいつも こいつも
iPhone と 睨めっこ
俺も 俺とて 今日も
バスの 中で
iPhone で メッセージ
お友達たちと 長話し
これは やめれないんだよなぁ
そりゃ iPhone は 便利だ
機械は 便利だ
だけど おかしい
なにか 狂ってる
俺も 誰も かれもが
下を うつむいている
車窓から 外の景色を 見て
ゆったり ゆっくりと
時には もの想いに
耽って みても
それも いい
人間 じゃん !
(インタビュー)
新:益山さん。この詩、わからないわけでもないんですが、益山さんもスマホから目を離すことが出来ないタイプかと思っていましたけど(笑)
益:その通り! 僕も機械に支配されていたんです。
でも、僕の場合は見るだけですけどね。
前から思ってたんですが、スマホって検索して何かみると、その後に履歴とか残っていて、次に見てみると「これが、貴方におすすめ」と出てくるじゃないですか。
あれ、気持ち悪くないですか。機械が生きていて、機械が自分を見ている気がします。
新:ほうほう
益:コロナになってから思うことなんですが、みんなうつむいてスマホの画面を見ている。
物理的に言って、宇宙の法則からいえば、乗り物に乗っている人がほぼすべてがうつむいて下を見ているのはあり得ないと思うわけで、終末かなあと。
2〰300年くらい経つとSFみたいに、機械と脳との間に回路ができて、機械に頭の中を支配される日が来るんじゃないかと思うんですよ。
新:すごい!暗黒の未来ですね。やっぱり、人間らしさを失わないために益山さんはスマホをやめる?
益:いやいや。便利さを考えれば、まったくなくしてしまうわけにはいかない。機械がなくなっても困るのでね。
ただ、時には気分転換が大事だと思います。
新:あらまあ。妥当なところに落ち着きつくんですね。
最後に、一言ありますか?
益:なあみんな!スマホは便利だけど気が狂ったらおしまいだぜ!!
猫ザメ to フルボルトぺんぎん 「世の中おかしい」
◆ 猫ザメ to フルボルトぺんぎん
「猫ザメ to フンボルトぺんぎん」は、詩人益山弘太郎と、静岡のおともだちである詩作家さとりのユニットです。
写真はすべて益山さんの撮影です。