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価値観も趣味も合わない夫が教えてくれる「私らしさ」について
夫と価値観が合いません。趣味もまったく合いません。
それでも出会って20年、結婚してからは12年、ついたり離れたりを繰り返しつつ、今もそばにいます。
結婚する前はこれほど違う感性の持ち主だとは思いませんでした。いやうっすら気づいていましたが、一緒に過ごせばすごすほど、「合わねぇなおい!」な点が多々、明らかになってきています。
たとえば掃除。
私は水回りを徹底してきれいにしたがりますが、整理整頓はあまり得意でありません。夫は逆。
たとえば貯金。
私はなるべく残そうとしますが、夫は「貯めるモチベがわからない」そう。
卑近なところでいえば好きな漫画も異なります。
私は「ジョジョ」が苦手ですが、夫は「ワンピ」にハマれないんだとか。
唯一「好き」が一致するのは「吉本新喜劇」のみ。すち子と吉田さんの「乳首ドリルすな」ネタに関してはともに笑い合うことができています。
何が言いたいのかわからなくなってきそうなので本題に。
なぜこうも違うのに一緒にいられるのかはもはやわかりませんが、こうも違う夫からこそ、私は自分自身を理解する「鍵」をいくつかもらっているとも感じています。
自分ひとりでは、自分のことなどわからない。
自分とは違う「他者」に出会ってはじめて、自分という存在を認知できる。
今日はそのことについて書こうと思いました。
世界の外にいる人との出会いで、人はようやく自分を知れる
さてわたくし、最近、COTENラジオにはまっています。
歴史をおもしろおかしく、ユニークに、また知的に読み解く番組で、学生時代、歴史をこんな風に学べていたら…きっと人生変わっていたんじゃないだろうかとさえ思うほど、おもしろいです。
ラジオを聞くと、歴史的事実の真相を知るおもしろさもさることながら、その歴史の登場人物たち、延いては「人間」そのものへの理解も深まっていくようで、もっともっとと聞く手を(耳を?)止められません。
このラジオ、開始が2019年なので、かれこれ5年続いているんですよね。もっと早くに知っていたらよかったなぁ。
何せね、パーソナリティのお三方の語りが素晴らしい。キャラもそれぞれ立っていて、仲の良さも伝わってくる。何の偶然か、三人のうち、お一人は私がいま住む北九州市にほど近い田川市に拠点を置かれていて。いつか会えたりしないだろうか。
さて、このラジオにて先日、フランス革命についての回を聞きました。もともと世界史には疎い私。1回聴いただけではその実情を理解しきることはできず、2回、3回と聴き直しました。
で、やっぱりまだ理解できていないところ多々、です。
そのうえでおもしろかったこと、そして改めて気づいたこと、それは、「人は、他者の存在をもって自分自身を知ることができる」んだということ、でした。
フランス革命の前後、フランス社会には大きな変革が生じていました。それまでなかった価値観がうまれ、それまでは「当然」と、疑われることさえなかった現実に対し、「あれ、ちょっとおかしくね?」と待ったをかける人たちが現れ始めたのです。
こういった価値観の変容のきっかけとなったもののひとつに「大航海時代」があったといいます。
海を渡ったその先に、知らなかった世界があった。
「自分たちがそれまで過ごしていた世界の外に在る人」との出会いで、人々の意識に変革が訪れたんだろうと理解しています。
(このあたりの歴史については私はまだうまく説明できないので申し訳ないのですが…詳しくはぜひ上記ラジオ、フランス革命の回をご視聴あれ!ww)
自分のいる世界が、絶対かつ唯一無二だった(と思っていた)世界が価値観が、決してすべてではなかったと気づく。他者との出会いによって。
これって現在を生きる私たちにも言えるんじゃないか、と。
自分一人では、自分がどこに立ってるかわからない。他者と自分との違いからしか、自分を解き明かしていくしかないんだろうと思うんです。
人と自分とを相対化して、自分を知る手がかりを得る。
だからこそ、自分は何者?ってわからなくなったときがきたら、いろいろな人に会いにいけばいいんじゃないかなぁと思います。それこそ、さまざまな人たち。
働き方も、住む場所も、性別も超えていろいろな人と交流してみる。そうして、ひとつのものごとを見たときの相手の反応を知る。
「同じやな」と思う部分もあれば、「え、そうくる?」と驚くこともあるでしょう。その驚きにこそ、自分を知るヒントがあるかもしれません。
そう考えるならば、私が夫といっしょにいる意味も、少しは見えてきそうです(笑)
フランス革命が教えてくれた、私が夫と一緒にいる意味
私とは違う夫。
価値観も趣味も合わない夫。けれど彼を通して私をみるとき、私は少し私を理解することができている。
違うからこそ理解し合おうと、歩み寄ることができるのかもしれませんし…。違いを利点としてとらえ、夫婦生活を続けてみるのもありよね、とCOTENラジオを聴きながら、ぼんやり思う今日この頃でございました。