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新しい市場はアフリカにある。AA Health Dynamicsを通じてアフリカのメディカルKOLにヒアリングしませんか?

日本の内需が頭打ちになる昨今。製品・サービスの販売網を海外に広げ新規開拓しようとする企業も多いはず。ケニアでヘルスケア・マーケティングに取り組むAA Health Dynamicsの代表・原健太(はら・けんた)氏は、延べ1万人以上の医師にウェビナー・トレーニングを実施した経験から、アフリカの富裕層市場こそ日本企業の活路であるという。アフリカ向けに製品・サービスを販売するとしたら、最初の一歩はどうするべきか、具体的に話を聞いた。

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AA Health Dynamicsはケニアで唯一の日系企業CPDポイント・プロバイダー

Q. AA Health Dynamicsでは2年間で延べ1万人以上の医師にウェビナー・トレーニングを提供していますが、アフリカの医療現場が抱える課題について教えてください。

原. 弊社が事業を行なっているのはケニアですが、アフリカ全体で言えることは、医師の数が圧倒的に足りないことです。日本では患者1,000人あたり医師の数が約2.7人いますが、ケニアでは0.2人。1,000人に1人もいないのが現実です。(世界銀行統計データより)

他にも医療機器が不足しています。日本であれば地方病院でもCTやMRIも揃っているし、超音波診断やエコー検査も可能だと思いますが。ケニアではそもそも医療機器がないので、医師の技術・判断で全てを行なっています。

結果として医師の負担が大きくなり、人的なミスも増えます。例えば、ケニアの医療機関で私が検査を受けたときには唾液を検体として出し、数日後に結果を聞きに行ったら、検体を紛失したため結果が出せませんとのこと。日本ではありえない話ですよね。

患者の立場から見ると、ひとつの病気にかかったらおよそ7つの病院にかかるのが一般的です。まずは小さなクリニックに行くのですが、ここでは診断できないと次々に病院をたらい回しにされるのです。

最終的にナショナル・ホスピタルに行くことになり、そこで癌だと初めて診断されることもしばしば。お金も時間もかかる上に、病状が進行してしまい手遅れになることもあります。医師は患者を助けたい思いが強いのですが、現実としてそれが難しい現状があります。

Q. AA Health Dynamicsはケニアで唯一の日系企業CPD(Continueing Professional Developoment)ポイントのプロバイダーとのことですが、どうしてそれが可能になったのですか。

原. CPDポイントとは、ケニアで医師免許を更新するために取得するポイントのことで、弊社は日系企業で唯一CPDポイントを提供するプロバイダーとしてケニアの政府機関から認証されています。

前提として、我々がケニアの医療問題を解決するためにとっているアプローチは、医師の数を増やすことではなく、一人ひとりの医師のキャパシティを増やして、効率的により多くの患者を診断できるようにすることです。

そのためにケニアに物理的なトレーニングセンターを所有し、ウェビナーやトレーニングを実施しています。医師は毎年医師免許を更新するので、CPDポイントを獲得するために我々のイベントに参加してくれます。

具体的な内容としては、コロナの治療法や不妊治療、医師自身のメンタルケアなど多岐にわたるトピックに詳しいさまざまな講師を招き、ディスカッションをしながらオンラインで参加できるようにしています。

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初めは10人くらいの医師しか参加しなかったイベントも次々と参加者が増えて、今ではCPDポイントを提供する回だと約400名の医師が登録してくれます。実際に先日行ったエボラ出血熱のウェビナーでは、感染症専門医、WHO医官がアフリカ各国から参加してくれて、登録者400名、350名の参加者が弊社主催の研修会に参加してくれました。

面白いのは、ケニア向けにやっていたイベントのはずが、周辺国のタンザニアやルワンダ、ウガンダやソマリア、ザンビアなどの医師も参加してくれるようになったことです。この実績が高く評価されてCPDポイントのプロバイダとして認証されたのです。

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ケニアの医師は社会的地位の高いKOL(キー・オピニオン・リーダー)


Q. AA Health Dynamicsではヘルスケア領域でのKOLマーケティングを事業としていますが、アフリカのKOLとはどのような人たちを指すのですか。

原. KOLとはキー・オピニオン・リーダーの略称で、社会的地位が高く影響力の大きい人たちのことです。我々が主に関係を持っているのは、ケニアの医師です。例えば、産婦人科学回のトップや血液癌の専門医のトップなど、リーダーになるような人たちが我々のパートナーとなっています。

弊社では彼らと一緒にウェビナー・トレーニングを作り、新しい企画に意見を出してもらうなどしています。彼らにとっても、自身の存在感をアピールする意味や経済的なインセンティブなど、我々と関わるメリットがあるので、Win-Winの関係を築けています。

彼らは病院にどの医療機器を導入するか決定権を持っている場合が多いだけではなく、ケニアでは所得の多い富裕層のペルソナでもあります。彼らの意見を聞けば、ケニアを含むアフリカの富裕層が持つ製品・サービスに対するニーズを把握することが可能になります。

Q. 日本企業がケニアに自力で出張してKOLにヒアリングをしたらどのくらいの予算がかかりますか。

原. 例えば、2週間ケニアに出張するとしたら、日当や人件費も含めひとり約100万円はかかると思います。往復の飛行機代が20〜30万円、宿泊費が1泊1万×14日間=14万円、交通費が1日5,000円×7日間=3万円、食事代、人件費等もかかります。

さらにほとんどの場合、それだけの予算をかけて会って話を聞けるのが4,5人というケースはよくあります。それだけ関係性のない現地のKOLに会おうとすることは難しいのです。彼らは忙しいので、当日キャンセルはザラですし、時間もあまり守らない。

Q. AA Health Dynamicsが間に入るとKOLへのヒアリングはスムーズにいくのですか。

原. 弊社を活用していただければ、同予算で現地に行かずにオンラインで20〜30人はヒアリングができます。それが可能なのは、地道に現地で積み上げてきた信頼があるからです。我々がコーディネートすれば、時間も守ってくれるし真剣に応対してくれます。

もちろん、我々のウェビナー・トレーニングのスポンサーになることも、参加する医師はみんなアフリカの富裕層なのでマーケティングの効果があります。それで認知度が高まって実際に製品・サービスを売ることになれば、我々が代理店販売のお手伝いをすることもできます。

日本企業は自身でヒアリングをしてリアル・インサイトを得て欲しい

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Q. 日本企業がAA Health Dynamicsを介してアフリカのKOLにヒアリングをするとしたら、どのようなプロセスになりますか。

原. まずは気軽にホームページからお問合せをいただければ、私と1回面談をしてニーズをお聞きした上で、どのような選択肢があるのか柔軟にご提案させていただきます。

ただひとつお願いがあるのは、KOLへのヒアリングはぜひご自身で行なっていただきたいということです。弊社でヒアリングの設定まではさせていただきますが、実際にKOLのリアル・インサイトに触れていただくのは企業様がするべきだと考えています。

例えば、東京に住んでる人が九十九里浜でサーフィンをするときを思い浮かべてください。テレビで現地の天気予報を見れば、明らかに台風ならやめておくべきだとわかりますが、どの波に乗るべきかを判断するには、実際に自分の身体を通じて、波の形であったりうねりであったり風の強さというリアル・インサイトを感じないとできませんよね。我々が逐一、この波に乗るべき、この波には乗らないべきとお伝えすることは難しい。

我々ができることは、あくまでも意思決定のお手伝いです。もちろんサポートは全力でさせていただきますが、最終的には自己判断していただくのが最良だと考えています。

Q. 最後にアフリカ市場で製品・サービスを販売したい日本企業にメッセージをお願いします。

原. 日本企業はリスクマネーをとらないといわれて久しいです。しかしリスクをとらないのが長い目で見れば、最大のリスクです。アフリカ市場は短期的なキャッシュは見込めないかもしれませんが、潜在的なビジネスチャンスは大きいです。

今、中国やインドがアフリカ市場にどんどん進出してきています。製品・サービスのクオリティの高さをとれば、日本企業が彼らに負けるはずはありません。しかし日本企業はマーケティングがあまり得意ではなく、売り方がわかっていない場合が多い。

弊社はアフリカのKOLすなわち富裕層と強い関係性があります。我々のサービスを通じれば、アフリカという未開拓の市場で製品・サービスのマーケティングをミニマムコストで行うことができます。製薬企業や医療機器メーカーに限らず、さまざまな業界の企業様にもご利用いただければと考えていますので、まずはお気軽に弊社ホームページよりお問合せお待ちしております。

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AA Health Dynamics

取材・文:師田賢人


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