【考察】顔のむくみと腎臓
こんばんは。とある鍼灸師です。
今回は、顔のむくみに関して東洋医学の理論でお話していきます。
東洋医学では、カラダとして構成しているものとして、気・血・水というものがあげられます。
気とは、カラダをめぐっている目に見えないエネルギーのことをいいます。
生命活動を維持するための大切なものです。
血は、血液と同じ意味です。カラダに栄養を運ぶものです。
水は、水分つまり体液のことを言います。
気がめぐらなければ、血や水もカラダ中をめぐることはありません。
気が不足したり、滞ると血・水も流れが止まります。
さて、ここで『むくみ』というものを考えた時に、カラダはどんな状態か?
それは、『水が滞っている』という状態です!
しかも、『水が滞っている』ということは、
『気が不足している』
あるいは
『気が滞っている』
ということにも考えられます。
では、一体どこで気の不足・停滞が起こっているか?
ここで、内臓について考えていきます。
カラダの水分を調整する機能は、いろんな臓器が協調して働いているため正常におこなわれます。
協調している臓器のなかでも、水分の調整に関しては腎臓が大きな役割を担っています。
つまり、腎臓にめぐるはずの気がスムーズにめぐらないことで、その機能を果たせずにいます。
腎臓への気の不足・停滞が、余分な水を出し切れずにカラダの中に貯めていることになります。
さらに、腎臓はカラダの中心に位置しています。
カラダの中心に気がめぐらないということは、血や水をそこに留めておけないことにもつながります。
すると、気はカラダの上の方向へと偏るため、血や水もカラダの上の方向へ貯まってしまいます。
よって、顔がむくむ状態になります。
これが、東洋医学の理論で考えたものです。
一方で、西洋医学において顔のむくみは、病気を診断するときのある指標になります。
顔のむくみがひどい方は、腎臓に病気がある可能性があるということです。
東洋医学でも西洋医学でも、カラダの状態を把握するため見方が異なっても、指標が同じであることもしばしばあります。