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後継者の後継者
一週間ほど前から、我が家の木々や草木を剪定しに来てくださっている方がいます。
今日の午前ですべての作業を終え、帰られました。
今日は早朝より来てくださり、私が出かける前にお茶を飲みながら少しお話させていただく時間がありました。
茶がうめえ。
話は後継者についてでした。
その庭師さんは、庭師の仕事だけでなく、ぶどう園もやられているそうです。
息子さんはいますが、すでに独り立ちされており今はご夫婦で切り盛りされているそうです。
ぶどう園もやってるなんて初耳でした。
昔から来てくださってる方なのに、私はその人のことを、な〜んも知らない恩知らずクソ野郎です。
シーズンは終わってしまいましたけど、来年ぶどう買いに行こうと思います。
その方は、「自分の後を継ぐ者がいない」と仰っていました。
「できるなら自分の息子に継いで欲しい」という思いがあるようです。
「あんたは偉いな」
唐突に仰いました。
「ちゃんと帰ってきて親の家業を継ぐ、家を継ぐ。なかなかできることじゃないよ」と仰いました。
教会でも、後継者問題は多く見受けられます。
家業に限らず、親が残した家を継がず、別の場所で生きる選択をされる方もいます。
どの世界でも見受けられる問題なのかもしれません。
昔から反発して反発して逃げまくってた私ですが、紆余曲折あり戻ってきました。
今でこそ親父の真似事をしながら生きていますが、葛藤がまったく無いかと聞かれれば、「無い」とは言い切れません。
どこか遠い地で、いわゆるサラリーマン生活を夢見ることもあります。
妻と息子と一緒に出てったろうかなと半ば本気で考える時もあります。
それでも地に足をつけてここを守らないと、ここを信じてついてきてくださっている方達に申し訳が立ちません。
この場所に救われている方がたくさんおられます。
息子が産まれ、周りのみなさんは喜びの声とともに、「後継者ができたね!」と仰います。
その言葉を聞くたびに、笑いながら「気が早いっす」って言いますけど、心中は穏やかでないです。
今の私の立場は、「後継者」です。
まだ父は現役です。
私は後継者という立場で日々動き回っています。
後継者なんて何者でもないです。
私の息子は「後継者の後継者」ということになるんですかね。
ちょっと何言ってるかわかんないですね。
親の仕事を子が継ぐということ。
すごくデリケートなことだなと思います。
親の願いや思いをそっくりそのまま子が受け取ってくれるかというと、そんなことありえないんだろうなと思います。
何が正しい道なのか、人の数だけそれぞれなんだろうなと思います。
庭師さんの願いも正しいし、その息子さんの選択も正しいんだろうと思います。
「みんながみんな願い通りに」なんてことは無理なんだろうと思います。
それでも、願わくば、少しでもみんなにとって良い方向に良い方向に事が進むことを想うばかりです。
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