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氣まぐれ瞑想日記 #007 体内の正八面体
2024年12月9日、夜。
この日も、瞑想に入る随分前から、頭上で黄色の光に呼ばれる感覚があった。
意識の上の方で、グレープフルーツのような黄色の光が存在しているのが何となく見えていた。
寝る支度をして、布団に入る。
呼吸を整え、瞑想に入り、見えてきたのはクリアな水。
水槽に入ったクリアな水はチャプチャプ揺れていて、私は水面下の奥深くへと静かに降りてゆく。
恐れはない。
しばらくして、土埃が舞うピラミッドが見えてきた。
広大な砂漠、ジリジリと暑そうな土地。
乾燥した風がピラミッドを取り巻いている。
砂漠のど真ん中にピラミッドが2つある。
手前のピラミッドの少し斜め後ろに、もう一つのピラミッドが寄り添うように佇んでいる。
ここで、手前のピラミッドに目がいく。
砂漠の上に2基あるのだけれど、実は土の下にも同じ四角錐があるイメージが見えてくる。
地下の四角錐はスケルトンになっていて、上下で正八面体を構成している。
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最初から土埃を感じていたけれど、みるみるうちに、その土埃が風の渦を作り、地表のピラミッドの周囲を左回転でぐるぐる周り始めた。
その渦はピラミッドの中心線をとらえながら、螺旋状に上へと昇っていく。
地下のスケルトンのピラミッドも同様に、下へ下へと螺旋を描きながらクルクルと下りていった。
地下にも風が吹くのか不思議だったけど、上下同じような動きが見てとれた。
まるで合わせ鏡のように、エネルギーの作用反作用のように、地上のピラミッドは天に、地下のピラミッドは地球の中心へとそれぞれ渦を巻きながら向かっていく。
地上のピラミッドのてっぺんには巨大な円盤状の雲があり、分厚い雲の中で何かが蠢いている様子が伝わってくる。
なんとなく、この渦を起こしている司令塔のような感じがした。
それ以上には何もわからない。
いつしか背景は宇宙の銀河となり、数々の星が煌めいている。
無音の静寂空間。
すると、目の前に銀河の星の粒のようなものがあちこちからハラハラと落ちてきて、パリンと弾けて儚く消えた。
次の瞬間、巨大な円盤状の雲に画面が戻り、雲から突如として星の粒が一氣に降ろされ始めた。
さっきの渦とは逆に回転しながら下へ流されていく。
無数の星の粒が流れ出すと、金色に輝いていく。
金色の粒子が地表のピラミッドを包み込む。
地下のピラミッドにまで流れて行ったかは分からなかった。
ほどなくすると、突然地殻変動が起き、地面がグニャグニャと波打ち始めた。
まるで水面の揺れのようにまあるく緩く波を打った。
一瞬、地震かと思ったけど、すぐにその揺れは収まった。
静まったあと、テロンとした液体に地球がすっぽり包まれた。
半透明のテロンとした液体は、それなりの厚みを持っていて、地球全体にオーロラのような膜を張った。
ここでなぜか、爪楊枝を持った手が現れた。
風船に針を刺すように、地球を包む膜のてっぺん1箇所をピンと刺した。
すると、風船の空気が抜けて縮むように、地球ごと、ものすごく縮んだ。
地球は大丈夫なのか?と心配していたら、
膜は破れていなくて、全体のサイズが小さくなっただけだった。
展開に混乱したが、小さくなった地球とその地球を包み込む膜を見ていると、
「細胞と同じ」
そんなインスピレーションが伝わってくる。
膜に包まれた地球と、細胞が重なって見えてくると妙に納得する自分がいた。
そうか、私たちの細胞と同じということか、そう理解した。
この身体の細胞の一つ一つが地球なのだとしたら、不思議とエネルギーが湧き上がる。
一つの細胞が目の前にある。
今度はどうやら私は体内にいるようだった。
目の前の一つの細胞がやがて分裂を始めた。
どんどん生まれていく。
何の心配もなく、どんどん数が増えていく。
あっという間に無数の細胞で埋め尽くされると、また正八面体の輪郭が見えてきた。
何でできているのか分からなかったが、体内の中心にも正八面体が存在するのだとわかった。
上に向かう力と下に向かう力が引き合っている。
これによって、私たちの身体は天と地に軸を繋ぎ、うまくバランスを保っているのだ。