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北ドイツ旅行③世界遺産の港町ヴィスマール

ハンブルクと比べると、こじんまりとした港町ヴィスマール。
街は、シュトラールズントと共に、世界遺産に指定されている。
同じく世界遺産のハンブルクとは別の繁栄の経緯を持っている事から、別々の世界遺産として登録されているそうだ。

ヴィスマール駅

この街の歴史は、1229年頃まで遡る。
リューベックなどの大都市からやって来た移民によって作られた街。
ハンザ同盟に加入し、バルト海貿易で栄えたものの、他の大都市と比較すると力の弱かったヴィスマール。
1648年のヴェストファーレン条約においては、スウェーデン領となってしまった。
そして1903年、ようやくドイツ領に戻った。

ニコライ教会 
建築は、1380年頃から始められたそうだ。
美しいと言われているファザードは工事中だったが、赤レンガの建物は凛としており、とてもカッコいい。

見どころは、この大祭壇。

Wassertor
訳すと水門。
この門を抜けると、港は目の前だ。

海に浮かぶ船では、新鮮なお魚が売られている。
早速、ニシンを挟んだパンを一つ。

かつての倉庫街は、レストランやカフェ、ギャラリーやお土産屋さんなどに使われているようだ。

聖霊教会
こちらも正面は工事中で、その姿を見ることはできなかった。

天井の装飾が素晴らしく、見惚れてしまう。

椅子は一つ一つの装飾や形が違い、それぞれの個性がある。

こちらは中庭。
この建物の様子から、正面の美しさが想像できる。

Fürstenhof
かつての公爵の住まいは、今は裁判所として利用されている。

マリエン教会
こちらの教会は、第二次世界大戦で破壊されてしまった。
現在は塔のみ残っており、かつての教会敷地跡には、資料が展示されている。

ゲオルグ教会 
マリエン教会のすぐ向かいにある大きな教会。

マリエン教会は再建されていないが、こちらの教会は修復が進められている。
しかし今はまだ、中はほぼ空の状態だ。

破壊を免れた一部の壁や柱。

塔にはエレベーターで登る事ができ、港や街の様子を眺められる。

マルクト広場に建つ市庁舎。

広場ではマーケットが開かれており、賑やかだった。

こちらが、市庁舎広場にある給水塔。
1595年から1602年にかけて、ユトレヒト出身の建築家フィリップ・ブランディンが設計したもの。
街の水路は、醸造所に新鮮な水を供給するために使われたそうだ。
ニックスとニクセと呼ばれるガーゴイルが、ここを守っている。

Alter Schwedeは、この街で最古の建物で、今レストランとして利用されている。

赤レンガの建物が並ぶ街。
その赤レンガは、なんと一つ一つ手作りで焼かれた物なのだそうだ。
この街にある教会はまだ修復途中のものがあるが、簡単に修復できない理由は、そこにあるようだ。

前日まで大きな港町ハンブルクにいた私にとって、こじんまりとした港町ヴィスマールはとても対照的だった。
しかしここには、街が守り続けてきた歴史があり、そして静かな時間が流れている。
そこに私は、惹かれたのかもしれない。

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