HSC(繊細ちゃん)との暮らし&対処法 <4歳頃〜小1>
子どもが敏感すぎてツライとき、HSCについて知っていると、親が少し落ち着けるかもしれません。
HSCっぽいねと周りに言われる我が子の特徴とこれまでの子育ての中での接し方についてまとめてみました。 ※あくまで個人の体験談です。
HSCとは?
Highly Sensitive Childの略、アーロン博士が発表した概念で、生まれつきとても敏感な感覚や感受性を持った子どものことです。
ここ数年で、有名人の告白などにより大人版のHSPが注目を浴びるようになってきていますね。
簡単なチェックリスト診断はありますが、医療的に厳密なものはないと思います。我が家の上の子は、4歳頃から親業の先生や保育園の先生から、とても繊細だねと言われて、HSCっぽいらしいと気づき始めました。
今回は小1になったうちの子について、私自身が感じる繊細さを子どもの成長経過と共にまとめてみました。
4〜5歳頃強く出ていた特徴と接し方
指示・命令はNG!
「〜〜しなさい」という指示・命令文にはとても敏感で、強い口調でしかると、それだけで強い反発を受けました。4歳頃は「どうして、そんなに偉そうに言うの?」と怒られたことも……
これは、親業での学びから、「親が上で子どもが下」と言う意識を改め、上から目線じゃない言い方にするように変えたら、関係性がすごく良くなりました。わたしメッセージで伝えたり、「いつ」やるの?と別の切り口で聞いたりするのがコツです。
偽りの受容は、即バレる
めんどくさいなあ〜とか、ちょっと嫌だな〜と心の中では思ってるのに、言葉だけ「そっか、やりたいんだね…」「わかった、そうなんだね」と受容の言葉を言っても、言い方や雰囲気を鋭く読むのですぐバレて、逆に機嫌が悪くなってました。
内外一致じゃないとバレるんだなと分かってからは、「それは今は嫌なんだけどなー」とか「やりたいのは分かったけど、今は〜〜だからできないんだよ」等、思ってること本音で丁寧に話すように変えました。やりたいことができないことに変わりはないので、「え〜〜!」と不満は言うのですが、前よりは少しやわらかい反応になってます。
細かな違いに、よく気付く
特に4歳頃はこれが良くも悪くもすごく良くありました。シーズン初の服はすぐ気付くし、微妙な模様のお皿もこだわりがあって毎回「こっちじゃないと嫌」。朝なかったゴミなどが置いてあると、帰宅後すぐバレてました。
これは、6歳になった頃にはだいぶ減ってきた感じがします。いまだに歌詞の間違いだけは良く指摘されますが(笑)
痛みに敏感
5歳頃までの痛みへの敏感さはすごかったです。注射はパニックになって逃げ出す勢い、耳鼻科は行けない、普段の爪切りや耳かきもほぼできない状態。痛いことを想像しただけで朝から泣き出していました。
ところが、6歳になってからの予防接種では、初めて泣かずにでき、耳かきなども少しずつできるようになってきました。痛いことの恐怖はあるようですが、だいぶ和らいできた感じがします。
4歳〜今も変わらずある特徴と接し方
食感・においに敏感
苦手な食感があるようで、小さい頃から葉物がだめ、4歳頃からはフリーズドライの野菜(味噌汁の具とかに使われてるもの)が嫌で食べてくれません。匂いも以前よりは和らいできましが、ニンニク・生姜は少しでも入ってるとバレてしまいます…
でもここは全部を要望通りにはできないので、フリーズドライの野菜はなるべうく使わない、でもニンニク・生姜は少しだけ使うなど、配慮しつつも慣れていってもらってます。
何気ない言葉で大泣き
特に、本人にとってはものすごい大ごと、でも周りからみたら大したことない…というシチュエーションの時に言われる言葉で大泣きしてます。
例えば、血が本当に少なくても痛い!と大騒ぎ→保育園の先生から「そんなの当たり前でしょ!って言われたから泣いちゃったのー」。教科書を間違って別のものを持って行って大慌て→学校の先生から「それは仕方のないことです!泣かなくていいですって言うから泣いちゃったのー」などなど……
こればかりはいちいちクレームをつけるわけにもいかないし、社会に出たら本当にたくさんのそういう機会があると思うので、ただひたすら本人の言うことを能動的に聞いて、受容しています。
能動的な聞き方実践はこちら↓
早くから、大人っぽい言葉づかい
特徴的な会話はメモをしていて……→ 4歳頃「あーあ、人間って本当にめんどくさい。だってやらないといけないこと、やらないといけないんだもん……」 5歳頃の頻発ワードは、ほぼ・だから〜・ちなみに・実際 6歳頃「悔しいとか、怒ってるとか、悲しいとかが、バレるのが恥ずかしいから、本当は嫌だけど笑ったふりしてるんだ……」などなど。4歳頃からすでに大人と会話してる感覚でした。
当たり前のことかもしれませんが、なるべく親子対等で、1人の個別の人間として接するようにしています。
完璧にできないと爆発
親業の先生からは、切り替えが苦手なのね、とも言われたのですが、「こうしたい!」という強い理想があって、その通りにできない時に怒りが爆発してしまいます。
これは向き合うと結構エネルギーがいるので、怒り始めたら一瞬距離をとって嵐が過ぎ去るのを待つようにしています。少し落ち着いたら、能動的な聞き方で気持ちを汲み取ってあげて、気持ちが切り替えられるようサポートしています。
小さなことも、大きな喜び
些細なことで傷つき、怒る反面、喜びも小さなことで爆発してます。昔から特に頻発するのは「こんなに美味しいごはん、食べたことない〜〜!!」。また、きれいに色がぬれた、上手に絵や字が書けたなども「みて〜〜!これすごいでしょ!すっごく上手にできたよ!」と大喜びです。
こういう繊細さがプラスに出てる時は、とにかく一緒に喜んでます。小さいことにも楽しみや喜びを感じられることは、とても素敵なことだなと思います。
マイワールド、炸裂!!
最初に残ってる動画では2歳頃からすでにオリジナルソングを長々と歌ってました。6歳頃からは作詞作曲をして友達と一緒に歌うまでに。物語づくりも好きで、小さい頃は作ったお話を聞かせてくれたり、5歳頃からは絵本の形にして教えてくれました。
こちらも同じく、一緒に楽しむに尽きる!物語や歌を一緒にふくらませたり、形に残るようにお手伝いしたりしています。
6歳・小1頃からある特徴と接し方
すごく慎重に備える
最近、ちょっとこちらがびっくりするほど慎重に備えるようになってきました。教科書が入ってるかは朝にもう一度チェック、晴れてても折り畳み傘を持っていく、外出時のカバンの中身はハンカチ・ティッシュ・マスクが2セットずつ…
一応、「今日は晴れそうだよ」「私もティッシュ持ってるよ」など心配を減らす声かけはしていますが、備えることで安心できるようなので、今は本人の意思に任せて見守るようにしています。
人知れず孤独を抱えている
おそらくHSS型(High Sensation Seeking)のHSCなのかなあと思ってるのがこの特徴です。小学校でも学童でも、先生からは数週間で「すごく楽しそうにしていて、友達もできてますし、すっかりなじんでますよ〜」と言われるのに、家では「ひとりぼっちって感じるの……」「友達もいないし……」と真逆のことを話してます。そして、学校行きたくない!など、不登校になりそうだなあ〜という気配も出ていたり…。
恐らくですが、ぱっと見は社交的なんですが、1日のたった数分誰とも話せない時間があったり、話しかけたのに返事がなかったり、返事がちょっとそっけなかったり…ということがクローズアップされて、凹んでしまうようです。
これも、自分自身で向き合っていくしかないことだと思うので、ひたすら能動的に聞いて受容することと、最近は嬉しかったこと・楽しかったことを思い出せるような言葉がけを意識するようにしています。
「やるべき」がたまるとパニック
特に小学校に入ってからは次の日の準備・いく前の準備、など、同時にやるべきことが重なる場面でパニックになって怒り出すということが増えました。
これは私も悪くて、特に小学校が始まってすぐの頃は急かしてしまってたんですよね。今はせかさずゆっくり待つ、1つずつ伝える、リスト化しておいて1つずつ取り組めるようにするなどを気をつけています。
HSCについておすすめの本
アーロン博士の研究内容をわかりやすく解説↓
マンガでよりわかりやすく解説↓
小学生にはこちら↓
HSC傾向の子との暮らし
私自身、この3年間を振り返りながら、あの頃大変だったなあ〜今も大変だな〜でも詳しくないし「HSCなんです」とも言い切れないんだよなあ〜という気持ちで書いていました。
それでも、ちょっと繊細ちゃんがいるママ・パパなどに、実例としてこんな子もいるんだな、こういう対応方法もあるんだな、が少しでも参考になればとの思いで今回まとめてみた次第です。
最後に、日々の暮らしで気をつけてることは、次の3つです。
プラスの面に着目する
正直しんどいな〜と思うことの方が多いのですが、その中でも繊細だからこそあるプラスの面に、私自身が目を向けるように気をつけてます。「こんな些細なことでも喜んでくれるんだな〜」を積み重ねると、愛おしく思えてきます。
安心させてあげる
なるべくぎゅ〜〜っとしてあげる、大好きだよと伝えるなど、愛情のシャワーをたくさんかけてあげることを意識しています。嫌だった!と泣いてる時、怒ってる時も否定はせず、ひたすら能動的な聞き方で聞いて、受容しまくる。でも、自分が疲れてる時は無理しないという諦めも大事だなと思っています。
「私」の気持ちを話す
声のトーンや表情などで「怒ってる?」など心配をされてしまうので、都度「今お腹痛いだけで怒ってないよ」「今こういう気持ちだよ」と、私自身の実際の気持ちを伝えるようにしています。
気づけば4000字越えの超大作になってしまいました💦
最後までご覧いただいた方、どうもありがとうございます!