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胎児発育不全(FGR)だった子が元気に成長している話【中編】 出産直後〜1歳頃
上の子5歳は、胎児発育不全(FGR)で約1800gの低出生体重児で生まれました。
今ではすっかり忘れるくらい問題なく育っていますが、37週未満に生まれたいわゆる未熟児とは違う大変さなど、出産後〜1歳頃のことをまとめていきます。
生後最初の一週間(親も入院中)
1,800g弱と、かなり小さく産まれた我が子でしたが、37週を超えての出産で呼吸もできているなど、産まれてすぐの所見としては、大きな問題は無いとのことでした。
ただ明らかに小さいので、子どもは出産直後から母子分離で小児科病棟での入院になりました。
・0~7日 保育器の中
・0~3日 ブドウ糖点滴(小さい子は最初のうちよくやるそう)
・4~7日 黄疸治療(黄疸も小さい子はよく出やすいそう)
この間、私自身も入院中だったので、赤ちゃんが隣にいない状態で搾乳し、ミルクと併用しながら搾乳した母乳を哺乳瓶であげる生活でした。
親は退院、子どもだけ入院が約3週間
親が退院した後は、病院の規定により赤ちゃんの体重が一定に達するまでは入院とのことで、子どもだけが入院していました。
産後子どものみの入院となってまずやることと言えば「搾乳」ではないでしょうか?
私は、3時間おき1日8回ひたすら搾乳し、母乳バッグに入れて冷凍し、1日分ためた冷凍母乳を、病院に運ぶという日々でした。
母乳を運び子どもに会いに行くのも理想は毎日母親が、という考えがあるようですが、私の場合は妊娠高血圧症候群の傾向があったため血圧が下がるまでは無理をせずと言われ、最初の1週間は3回、2週目は5回、3週目は毎日と頻度をあげていきました。
子どもも無事退院〜4ヶ月頃
子どもが退院してからは、突然変わった環境に親子ともに慣れるのに時間がかかりました。
また、一番苦労したのが授乳で、直接吸わせてあげる(直母)ができるようにあるまで3〜4ヶ月かかりました。
特に最初の頃の1日のスケジュールは、直母の練習(20分)→前回の搾乳を飲ませる(20分)→次回分の搾乳(20分)で1時間が過ぎ、2時間後にはまた同じ繰り返し…と、ずっと授乳関係に費やされていました。
どうやら、体が小さいことで吸う力があまりないこと、生まれた直後から哺乳瓶で飲んでいたため直接飲むのが下手なことなどが原因だったようです。
結局4ヶ月頃までは搾乳をして飲ませていたので搾乳機は必須でした。
半年〜1歳頃
直接授乳ができるようになってからは、小さい以外は普通のこと同じ発達で進んでいきました。寝返り、おすわり、つかまり立ち、歩くのも通常通りでした。
大変だったこと
胎児発育不全(FGR)で小さく生まれて大変だったことは色々あります。
▶︎悩みを共有できる人が少ない
早産で子どもがNICUからGCUと入院してた友達からは「周りに似た境遇の人がたくさんいて情報交換できてよかったよ」と言われたのですが、そういった同じ境遇の人との共有が全くできず、情報もなく大変でした。
▶︎理解してもらえない
普通の世間話はもちろんのこと専門職の方でも、少ないケースらしくイマイチ状況を伝えられなかったのがモヤモヤしました。
「何グラムで産まれたの?」で正直に答えると、「早く産まれちゃったの?帝王切開??」という流れになり、「いえ、お腹の中で育たない病気なんです。帝王切開じゃないですよ」という会話を何度も繰り返し凹みました。
▶︎体重が基準なベビー用品の使用が大変
成長は普通の子と同じだったので、それなりの体重に達するまでの間、抱っこひもやベビーカーが、普通のものだとちょっと厳しそうで困りました。
結局、抱っこひもは生後1週間からOK(ただし3.2kg~と書いてある)のベビービョルンを、1ヶ月半頃2.8kgの時から使用、ベビーカーは生後1ヶ月からOKのアップリカのAB兼用のものを、2ヶ月頃3.2kgの時から使用しました。
▶︎新生児のオムツ・服が大きすぎる
1800gで生まれているので、1ヶ月経ってもようやく2500g弱で、新生児服はしばらくガブガブでした(半袖を着させて長袖になるくらい)。
また、オムツも新生児用では大き過ぎて、グーンの新生児用小さめサイズ (1.8~3kg)を使ってました。
▶︎成長にあった服のサイズがない
体格は標準より明らかに小さいのに、成長は人並み・かなり早めの方だったので、服に困りました。寝返りやお座りが早かったので、動いてじっとせず上下つなぎのロンパースを着せることができなくなった時の服のサイズが、60がジャストサイズ、70は大きすぎる…
そんなとき、ユニクロや赤ちゃん本舗、西松屋といった日本系のチェーン店では70でさえも上下セパレートがあまり無く、結局GAPやH&Mといった海外系のベビー服で、上下セパレートの服を買いました。(今はどうかわかりませんが…)
小さくて良かったこと
▶︎軽い期間が長くて楽
うちの子の場合、一般的な生まれたての赤ちゃんの3.5kgに達したのが2ヶ月の頃だったので、丸々2ヶ月は普通の赤ちゃんよりもかなり軽い生活でした。単純に、抱っこなど日々のお世話の中でも、軽いことは助かったと思います。
▶︎新生児服が長く着られる
大変ではありましたが逆の視点でいうと、新生児用の服が3ヶ月頃まで着られて経済的に良かったです。
▶︎育児グッズも通常より長く使えるものも
我が家の場合、IKEAのチェンジングテーブルという、オムツ替えの台を購入していたのですが、ネットの評判では半年も経たずにサイズアウトと書いてあったのですが、9ヶ月過ぎまで使っても問題ないくらいで、長く使える育児グッズもあるなと思いました。
その後の経過
その後の経過は長くなったので後編に書いていきますが、一言で言うと今では全く問題なく元気で、発達障害などの傾向も特段見られず予後が良好だった事例になります。当時ブログなどでも中々出産後の話が見当たらず困ったので体験談をまとめてみました。
小さめでも使えて良かった育児グッズ
小さめ赤ちゃんでもよかったベビー用品のリンクを貼っておきます。
▶︎ベビービョルン 抱っこ紐
▶︎アップリカ AB型ベビーカー
▶︎グーンの新生児用小さめサイズ (1.8~3kg)
▶︎IKEA チェンジングテーブル(オムツ替えの台)
▶︎H&Mの新生児服(セパレート)
▶︎GAPのベビー服(セパレート)
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